認知症のある高齢者で麻酔に関連した術後合併症

Postoperative Medical Complications Associated with Anesthesia in Older Adults with Dementia
Journal of the American Geriatrics Society Volume 62, Issue 11, pages 2102?2109, November 2014

・本研究の目的は、股関節骨折手術を受ける認知症のある高齢者で、麻酔法と術後合併症との関連性を調べることである。

・2003 年 4 月 1 日から 2011 年 3 月 31 日までに、カナダのオンタリオ州で、股関節骨折修復の手術を受けた認知症のある全ての高齢者を対象とした地域住民を基にした後ろ向きコホート研究である。全身麻酔(GA)と区域麻酔(RA)を受けた患者のベースライン特性を比較した。GA を受けた患者は、交絡因子を調整するために傾向スコアを使用して、RA を受けた同様の患者にマッチさせて、30 日死亡率、集中治療室(ICU)入室、具体的な術後合併症、在院期間(LOS)を含めた転帰を比較した。

・相応させた 6135 組で、術後 30 日死亡率に統計的有意差はなかった(GA、11.3%、RA、10.8%、P=0.44)。2 つの麻酔群間に具体的な術後合併症の発生率や LOS に統計的有意差はなかったが、GA は ICU への入室率が高いことと(4.2% vs 6.1%、P<0.001)と関連していた。

・股関節骨折手術を受ける認知症のある高齢者で、GA と RA は、ほとんどの周術期有害事象の発生率は同様であった。外科手術を受ける認知症のある高齢者に麻酔と周術期ケアを提供するのに最適な方法を調査するために、さらなる研究が必要である。

[!]:一般的には、区域麻酔の方が全身麻酔よりも術後合併症が少なくて済むのではないかと思われるが、その予想に反して、同様であると。かなり大規模な調査であるし、傾向スコアをマッチさせた結果だ。

<関連記事>

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