重症患者の人工呼吸器関連肺炎を予防する上での人工鼻の有効性; メタ分析

Effectiveness of heat and moisture exchangers in preventing ventilator-associated pneumonia in critically ill patients: a meta-analysis
BMC Anesthesiology 2014, 14:115 doi:10.1186/1471-2253-14-115 Published: 13 December 2014

・患者は、従来型加湿器の使用時に人工呼吸器回路に源を発する凝縮液を吸引することによって人工呼吸器関連肺炎(VAP)を発症する可能性がある。患者自身にコロニー形成した細菌が凝縮物中で増殖し、次いで患者がこの汚染された物質を吸引したときに、気道や肺に戻る可能性がある。したがって、人工鼻(HME)の使用が肺炎の予防と VAP 発生率の減少に役立つ可能性がある。本研究の目的は、重症患者で HME の使用が VAP 発生の確率にどう影響するかを評価することであった。

・「PICO」の頭文字(患者、介入、比較、アウトカム)に基づいて、本レビューの指針とした疑問は、「侵襲的人工呼吸下の重症患者は、加熱加湿器(HH) と比較して、HME を使用した場合の方が、VAP の発生率が低いのか?」であった。本レビューの著者 2 人は独立して、データベース PUBMED/ MEDLINE、コクラン・ライブラリー、健康科学におけるラテンアメリカとカリブ海文学、LILACS を検索した。彼らは、次のキーワードを使用:「熱湿交換器」 AND 「加熱加湿器」 AND 「人工呼吸器関連肺炎の予防」。本レビューは 1990 年 1 月から 2012 年 12 月に公開された英語の論文が含まれた。

・本レビューには 10 件の研究が含まれた。HME と HH の使用の比較は、VAP の発生率の点で差は認められなかった(OR=0.998; 95%CI:0.778-1.281)。10 件の研究全体で、HME 群と HH 群に、それぞれ 1077 人と953人 の合計患者サンプルに対応した。研究間の異質性は低かった(I2<50%)。転帰として死亡率に関する情報は、10 研究中の 8 研究でのみ入手可能であった。HME と HH の使用は死亡率の点で異なる結果をもたらさなかった(OR=1.09、;95%CI:0.864-1.376)。総サンプルサイズは、それぞれ 884 人と 762 人の患者であった。研究間の異質性は、低かった(I2=0.0%)。

・今回のメタ分析は、人工鼻と VAP との関連性を確実に除外するのには十分ではなかった。選択された臨床試験に認められた方法論的制限はあるものの、今回のメタ分析では、HME は重症患者の VAP 発生率や死亡率を低下させないことが示唆される。

[!]:そもそも、VAP の原因として、回路内で増殖した細菌が気道系に再吸入されて発生するというのは頻度が少ないのではないだろうか。

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