スガマデクス vs 従来型拮抗が術後悪心嘔吐に及ぼす効果の比較: 無作為盲式試験

Comparison of sugammadex and conventional reversal on postoperative nausea and vomiting: a randomized, blinded trial
Journal of Clinical Anesthesia Published Online: December 24, 2014
<ハイライト>
・スガマデクスによる非脱分極性筋弛緩の拮抗は、神経筋伝達の回復速度を向上させる。
・ネオスチグミンとアトロピンによる拮抗に比較して、スガマデクスはわずかに、一過性に術後悪心嘔吐を軽減する。
・スガマデクスは筋力の迅速な回復によて恩恵を受ける可能性が高い患者で使用されるべきであって、術後悪心嘔吐が軽減されるという予測では使用するべきではない。

<要旨>
・研究目的は、新しい選択的結合薬であるスガマデクスは、コリンエステラーゼ阻害薬であるネオスチグミンよりも術後悪心嘔吐(PONV)をきたすことが少ないかどうかを調査することであった。

・ASA-PS 1-2 で、四肢手術予定の 100 人の患者を対象とし、た大学付属病院での前向き無作為化二重盲式試験。患者は、麻酔終了時、TOF 刺激に反応して、4 回の筋収縮の消褪が見られたら、ネオスチグミン(70μg/kg)とアトロピン(0.4mg/ネオスチグミンmg)か、スガマアデクス 2mg/kg による筋弛緩の拮抗に無作為に割り当てられた。著者らは、PONV、回復パラメータ、制吐剤消費量、副作用を記録した。

・麻酔回復室に到着した時点での悪心嘔吐スコアは、スガマデクス患者群の方が低かった(med: 0 [min-max, 0-3] vs med: 0 [min-max, 0-3]、P<0.05)が、その後は低く同等であった。術後制吐剤と鎮痛剤消費量は、両群で同様であった。抜管(中央値[四分位範囲]、3[1-3.25] vs 4[1-3.25]; P<0.001)、初めての開眼(4[3-7.25]7 vs [5-11]、P<0.001)、頭部拳上(4[2-7.25] vs 8[11-25]、P<0.001)の時間(分)は、スガマデクスを投与された患者の方が短かった。術後心拍数は、ネオスチグミンを投与された患者群の方が、全測定時点で有意に低かった。

・スガマデクスによる非脱分極性筋弛緩の拮抗は、ネオスチグミンとアトロピンよりも、神経筋伝達の回復を早めるが、PONV の軽減はわずかであり、一過性である。

[!]:スガマデクスは、自律神経系とは無関係なので、理論的にも悪心嘔吐を惹起する危険性は低いであろうが、臨床的には、その程度はわずかで一過性であるので、それを理由にスガマデクスを使用するべきではないと。

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