扁桃摘出術を受ける小児で抜管時の咳嗽を予防するのに必要なレミフェンタニルの EC95 の決定

Determination of the 95% effective dose of remifentanil for the prevention of coughing during extubation in children undergoing tonsillectomy (with or without adenoidectomy).
Paediatr Anaesth. 2015 Jan 6. doi: 10.1111/pan.12616. [Epub ahead of print]

・小児の全身麻酔からの覚醒時の咳嗽反応を予防するのに必要なレミフェンタニルの 95% 有効用量(ED95)に関するデータは限られている。

・本研究には、アデノイド切除の有無に関わらず、待機的扁桃摘出を受けた年齢 3-12 歳の 40 人の患者が含まれた。術中にデスフルランとともに所定用量のレミフェンタニルを持続的に注入し、抜管まで続けた。覚醒期に、覚醒抜管時の咳嗽反応を評価して、次の患者のためのレミフェンタニル用量を決めた。最初の患者は 0.01μg/kg/min 投与速度でレミフェンタニルを投与され、その後の患者は、中程度以上の咳嗽を認めた場合には、前患者よりも 0.01μg/kg/min 多い投与量を、軽度未満の咳嗽を認めた場合には、同じ投与量(95% の確率)か、または 0.01μg・/kg/min 少ない投与量(5% の確率)を偏コイン法で投与された。抜管までの時間と有害事象を記録した。ED95 は、最尤推定を用いて計算した。

・抜管時の咳嗽予防に必要なレミフェンタニルの ED95 は 0.060μg/kg/min(95%信頼区間、0.037-0.068)であった。0.01-0.06μg/kg/min のレミフェンタニルを投与された全ての群では、中等度の咳嗽が見られたが、レミフェンタニル 0.07μg/kg/min を投与された群では全く咳嗽反応が発生しなかった。抜管までの時間は、レミフェンタニル注入速度と弱い相関関係があった(r=0.331)。レミフェンタニル 0.07μg/kg/min を投与された一人の患者で、抜管直後に 5 秒以上の酸素飽和度低下が見れれたが、100% 酸素を投与後に回復した。

・扁桃摘出後の小児で抜管時の咳嗽反応を予防するためのレミフェンタニル持続注入速度の ED95 は 0.060μg/kg/min であった。

[!]:レミフェンタニルの効果部位濃度は、標準的な成人では持続投与速度を約 26 倍することで概算が可能であるとされているので、この投与速度で期待される効果部位濃度は、0.06×26=1.56μg/mL と推定してもよいのかな。成人での同様の研究(下記<関連記事>を参照)では 1.5ng/mL とか、2.94ng/mL といった結果が示されている。

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レミフェンタニルの咳嗽予防効果 ~ 術式、性別、麻酔

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