全国麻酔臨床転帰登録に見る周術期心停止の発生頻度とリスク因子

The incidence and risk factors for perioperative cardiac arrest observed in the national anesthesia clinical outcomes registry.
Anesth Analg. 2015 Feb;120(2):364-70. doi: 10.1213/ANE.0000000000000527

・手術患者が最も密に監視されている手術室と麻酔回復室では、心停止は珍しいが、重要なイベントである。最近のいくつかの文献は、手術患者の術後の入院期間の心停止の発生率を報告しているが、手術直後に限っては確認されていない。著者らは、入手可能な文献にある入院患者診療中よりも、術直後期(術中と麻酔回復室)の方が心停止の発生頻度は少ないだろうと仮定した。

・著者らは、2010 年から 2013 年までの期間で、全国麻酔臨床転帰登録に報告された全ての心停止と術直後の死亡例のデータを抽出し、麻酔関連のリスク要因について分析した。著者らは、これらのデータを文献にある術後院内心停止の発生率と比較した。

・全体では、心停止のリスクは、10000 症例当たり 5.6 件であり、総手術患者の院内心停止についての以前の報告よりも少なく、心停止に関連した死亡率は 58.4% であった。心停止の発生率は、年齢と ASA-PS に伴って増加した。心停止の割合は、男性で有意に高く、死亡率も同様だった。

・全国麻酔臨床転帰登録は、周術期麻酔関連転帰を評価するための新たな情報源である。心停止は、術後院内診療経過中よりも手術直後の方が頻度が少なく、ほとんどの心停止は予想通り ASA-PS III-V の患者で発生していた。男性患者の死亡リスクが増加する知見は、容易には説明が付かず、今後の迅速な調査検討が必要である。

[!]:周術期(術中術後)が一番密に監視されているので、放置すると心停止に至る病態でも、即時対応可能で、心停止に至らずに治療されてしまうことが多い。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 1

なるほど(納得、参考になった、ヘー)

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック