術前暗示が異なる全身麻酔薬の組合せ投与後の周術期夢と夢の記憶に及ぼす効果

The effect of preoperative suggestions on perioperative dreams and dream recalls after administration of different general anesthetic combinations: a randomized trial in maxillofacial surgery
BMC Anesthesiology 2015, 15:11 doi:10.1186/1471-2253-15-11

夢見3.png・麻酔導入直前に生じるイメージは、暗示を与えることによって麻酔中の夢見に影響を与える可能性がある。研究の目的は、さまざまな全身麻酔薬の組合せを投与しつつ、麻酔導入前に暗示を与えることによって夢が生じる頻度と夢の記憶を評価することであった。

・これは、上顎顔面手術を予定された成人患者 270 人を対象とした、単 施設での前向き無作為化試験である。患者は、使用された心理学的手法にしたがって、対照群か、暗示群か、夢映像群に割り当てられた。また麻酔プロトコールに従って、3 群に割り当てられた:エトミデート+セボフルラン、プロポフォール+セボフルラン、プロポフォール+プロポフォール群。主要評価項目は、非介入群と、異なる心理学的介入を受けた 3 群での術後夢の頻度であった。副次評価項目は、異なる麻酔法での、術前の暗示と、夢映像形成トレーニングが夢の発生と回想可能な夢に及ぼす効果を検証することであった。

・対照群で測定された夢の発生率は、有意な差が認められなかった(エトミデート&セボフルラン:40%、プロポフォール&セボフルラン:26%、プロポフォール&プロポフォール:39%)。プロポフォール+セボフルラン群で、対照群と暗示群との間に夢の発生率に有意な増加が観察された(26%-52%)(p=0.023)。対照群と夢映像群間で夢の頻度は、プロポフォール+セボフルラン群(26% vs 57%)とプロポフォール+プロポフォール群(39%vs.70%)で有意差があった(それぞれ、P=0.010 と p=0.009)。これと同様に、プロポフォール+プロポフォール群でも、夢映像群と暗示群間んで夢の頻度に有意差があった(44% vs 70%)(p=0.019)。導入剤としてのプロポフォールは、夢の形成と回想にもっとも役立っている(χ2 検定 p=0005)。使用された 3 種類の全ての麻酔プロトコールで、暗示を用いて誘発されたイメージと夢の内容は、多大な一致を示した。

・心理学的方法は、麻酔中の夢見に影響を与えた。夢の発生率の増加は、使用される麻酔薬、特に導入剤に依存していた。

[!]:「夢」は外部および内部からの情報入力が遮断された仮想空間における脳細胞活動の結果だから、深い麻酔時に生じるのではなく、麻酔が深くなっていく導入時か、覚醒途中に生じるものだと、個人的には考えているが。

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