大きな非心臓手術を受ける高齢者における術後認知機能障害の発生率と危険因子

Incidence and risk factors for postoperative cognitive dysfunction in older adults undergoing major noncardiac surgery: A prospective study
J Anaesthesiol Clin Pharmacol 2015;31:30-6

・術後認知機能障害(POCD)は、術後に発生する認知機能の低下である。本研究の目的は、大きな非心臓手術を受ける高齢者で、POCD の発生率を推定し、潜在的な危険因子を同定することであった。

・大きな非心臓手術を受ける年齢 65 歳以上の高齢患者の合計 69 人を登録した。患者の認知機能は、術前と術後 3 ヶ月に、コンピュータ化された神経認知検査セットを使用して評価した。 54 人の高齢者の非手術対照群は、神経認知テストの反復実施の学習効果を調整するために募集された。POCD の潜在的リスク因子に関するデータは、患者、薬剤、手術因子を含めて、術前、術中、術後に収集した。POCD の発生率は、Zスコア法を用いて計算した。多変量ロジスティック回帰モデルを使用して、POCD の危険因子を同定した。

・POCD は、大きな非心臓術 3 ヶ月後に 11人の患者(15.9%、95%信頼区間[CI]=7.3-24.6)に存在した。アポリポ蛋白E4(APOE4)遺伝子型を有していること(オッズ比[R]=4.74、95%CI=1.09-22.19)、1 種類以上の抗コリン作用や鎮静催眠作用の強い薬物を術前に自宅で使用していること(OR=5.64、95%CI=1.35-30.22)、麻酔用にセボフルランを使用(OR=6.43、95%CI=1.49-34.66)が、POCD 発症に関連していた。

・POCD は、大きな非心臓手術後の高齢者の 15.9% に認められた。これらの患者における POCD の危険因子には、APOE4 遺伝子を有していること、術前に 1 種類以上の抗コリン作用か、または鎮静催眠作用の強い薬を使用していること、麻酔でセボフルランを投与されることであった。

[!]:高齢者の術後認知機能障害発生率は 16% か、かなり多いな。セボフルランの使用が、術後認知機能障害の危険因子となるのか。ならば、高齢者に使用する場合には、可及的に低濃度にしよう。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 2

なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック