術前に低用量オピオイド治療によって誘発された痛覚過敏: 症例対照観察研究

Hyperalgesia induced by low-dose opioid treatment before orthopaedic surgery: An observational case-control study
Eur J Anaesthesiol. 2015 Apr;32(4):255-61. doi: 10.1097/EJA.0000000000000197.

・慢性疼痛とオピオイドの使用は、全身性痛覚過敏を誘発する可能性があるが、疼痛脆弱性への相対的役割は不明である。本研究の目的は、整形外科手術を予定された慢性疼痛を有する患者での術前オピオイド誘発性痛覚過敏とその術後臨床転帰を評価することであった。

・整形外科手術予定で、長期オピオイド治療のある成人患者とない患者を対象とした、レイモンドポアンカレ教育病院での前向き観察研究。主要評価項目である術前痛覚過敏を、痛みのないゾーンで、8 つの定量的感覚検査で評価した。副次評価項目としての術後モルヒネ消費量と疼痛強度は回復室と術後 72 時間中に、数値評価スケール(NRS)を用いて評価した。

・著者らは、68 人の患者(28 人がオピオイド治療患者、40 人が対照患者)から得た結果を分析した。毎日のオピオイド消費量の平均は、モルヒネ等価物として 42±25 mgであった。オピオイド投与群は、3 つの検査で、術前痛覚過敏の程度が有意に高高かった:熱許容閾値(47.1°C vs 48.4℃、P=0.045)、47°C刺激への許容時間(40.2 vs 51.1秒、P=0.03)、機械的刺激の時間加重[1.79 vs 1.02(ΔNRS10-1)、P=0.036]。オピオイド治療群患者の方が、回復室で多くのモルヒネ(19.1 vs 9.38mg、P=0.001)を消費し、疼痛強度が高く(7.6 vs 5.5、P=0.001)、72 時間時点での累積モルヒネ投与量が多かった(39.8 vs 25.6mg、P=0.02)。

・低用量オピオイドで治療された慢性疼痛患者は、術前に痛覚過敏を有していた。これらの結果は、手術前にオピオイドで治療された患者の管理は、個別にカスタマイズする必要性を強調している。

[!]:術前からオピオイド治療を受けている患者では、術中術後のオピオイド投与量を増量してあげなくてはいけない?

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 1

ナイス

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック