Q:バッキングとは?

 よく手術中に外科医やナースから、「バッキングしてます!」と言われることがあるが、その度に、「言葉の意味もよく理解せずに、不用意に使うんじゃないよ!」と思ってしまう。他の麻酔科医達はどう感じているんだろうか? 同僚にも聞いてみたことがないので、今度聞いてみよう。

 そもそも彼らは、バッキングの意味を理解していない。バッキング(bucking)は、動詞「buck」の動名詞、あるいは現在分詞形である。

buck
1 〈馬などが〉(急に背を曲げて)はね上がる
2 《米》〔…に〕頑強に抵抗する; 挑戦する 〔at,against〕
3 《米口語》〈車などが〉ガクンガクンと動く
4 《米》〔昇進・地位などを〕求める,得ようとやっきになる 〔for〕
<研究社英和中辞典から引用>


 気管挿管されている患者さんが、手術台の上で「(馬が騎手を振り落さんばかりに)急に跳ねて体をくねらせること」を指すのだ。

 横隔膜がちょっと動いたくらいや、自発呼吸が出たくらいで、「バッキング」と言われたら、それこそ「針小棒大」の表現だ。50mL の出血に対して「大出血してますな~。」と言っているようなもんだ。

 上司や先輩である医師や看護師が間違った使い方をするから、部下や後輩も同じように、術中にちょっと呼吸運動が出たら、すべて「バッキング」と表現する。

 語彙力が少ないというのが正確なのかな。

「少し横隔膜が動くようです。」
「ちょっと、術野が動くようです。」
「自発呼吸が出ています。」
「咳反射が出ています。」

 術中に「バッキングしてます。」と言われて、本当にその言葉が当てはまる場合はほとんどない。「バッキングしてます。」よりは、上記のいずれかの表現が適当な場合がほとんどだ。

 昼ご飯を食べている時に、「バッキングしてます。」って連絡が入ったら、、
「バッキングの意味も知らずに、そんな言葉を使うんじゃないよ。言葉の意味を知っている麻酔科医が聞くと傷付くよ。」くらいのことは言ってやろうよ。

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