全身麻酔と手術後の自閉性障害のリスク; 全国、後ろ向き対応コホート研究

Risk of autistic disorder after exposure to general anaesthesia and surgery: A nationwide, retrospective matched cohort study.
Eur J Anaesthesiol. 2015 May;32(5):303-10. doi: 10.1097/EJA.0000000000000130.

・全身麻酔薬に曝露された新生動物では、学習、記憶、認知の障害が観察されている。しかし、麻酔と神経発達障害との関係を調査するためにヒトで実施された臨床試験からの結論は一貫していない。自閉性障害は、一般的に、他の神経行動障害よりも早期に認識される。特定の遺伝子が明らかに自閉性障害の感受性に寄与するが、周産期傷害や神経毒性薬剤への曝露といった他の要因が、遺伝子環境の相互作用において重要な役割を果たしている可能性がある。本研究では、全身麻酔/手術への曝露と自閉性障害との関連性を調査するために計画された。著者らは 2 歳になる前の全身麻酔と手術への暴露が自閉性障害を発症するリスクの増加と関連していると仮定した。

医科大学での後ろ向き整合コホート研究、2001 年から 2010 年の台湾国民健康保険研究データベースからのデータを分析した。出生コホートは、114 435 人の小児から成り、そのうち 5197 人 2 歳前に全身麻酔や手術にさらされていた。1:4 で相応させた対照群は、20 788 人の小児を含んだ。主要エンドポイントは、全身麻酔と手術への初回曝露後の自閉性障害の診断であった。

・暴露群(0.96%)と非暴露対照群0.89%)間で自閉性障害の発生率になんら差は認められなかった(P=0.62)。コックス比例回帰では、全身麻酔と手術への曝露のハザード比は、潜在的な交絡因子について調整した後に0.93[95%信頼区間(95%CI)0.57~1.53]であることを示した。初回暴露時年齢は、自閉性障害の危険性に影響を及ぼさなかった。暴露した合計数と自閉性障害の危険性との間にはなんら関連性が見られなかった。

・全身麻酔と手術への 2 歳未満での初回暴露と暴露数は、自閉症の発症とは関連していなかった。

[!]:自閉症の発症には、幼少期の麻酔と手術への暴露よりは、周産期傷害や神経毒性薬剤への曝露といった他の要因によるところが大きいということかな。

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