しわ取り手術に際しての BIS モニター下の静脈麻酔 vs 吸入麻酔: 無作為臨床試験

Intravenous Anesthesia With Bispectral Index Monitoring vs Inhalational Anesthesia for Rhytidoplasty: A Randomized Clinical Trial.
JAMA Facial Plast Surg. 2015 Apr 23. doi: 10.1001/jamafacial.2015.0222. [Epub ahead of print]

・麻酔に関連した軽度の副作用はよくあることで、患者にとってはわずらわしいもので、術後の嘔吐、気管チューブによる咽喉頭不快感、切開部の痛み、嘔気などがある。これまでに公開された静脈麻酔プロトコルは、吸入麻酔薬の投与後に比べて、術後の悪心・嘔吐の割合が非常に低く(<1%)、術後の疼痛知覚の減少を報告している。本研究の目的は、顔面下部のしわ取り手術中に、BIS モニタリング下のプロポフォールとケタミン塩酸塩併用麻酔(PKA-BIS プロトコル) vs 吸入麻酔(IA)投与後の患者で、術後の転機を評価し、比較することであった。

・著者らは、2013 年 10 月から 2014 年 6 月に、単一の外来手術センターで同一外科医によるしわ取り手術を受けた 30 例の一連の??女性患者で、PKA-BIS プロトコルと IA の前向き二重盲式無作為化比較試験を実施した。評価項目指標には、嘔気、嘔吐、疼痛、総じての満足感、覚醒間での時間、退院までの時間、費用が含まれた。患者測定値は、40 項目からなる検証済み術後回復の質アンケート(QOR-40)と視覚的アナログ尺度(VAS )の組み合わせを用いて記録した。結果は、手術直後、術後 1 日目、7 日目に記録した。

・PKA-BIS群の患者では、統計学的に有意な覚醒時間(平均[SD] 29.8[10.6] vs 46.0[10.2]分、P<0.001)と退院基準を満たすまでの時間(51.4[19.3] vs 66.1[12.9]分、P=0.02)の短縮が見られた。患者が報告した(主観的な)術後の悪心(3/15人[20%] vs 7/15[47%]、P=0.12、χ2=2.40)、嘔吐(0 vs 2/15[13%]、P=0.14、χ2= 2.14)、手術当日の混乱(3/15[20%] vs 6/14[43%]、P= 0.18、χ2=1.77)も PKA-BIS 群の方が少なかったが、これらの差異は、有意には達しなかった。PKA-BIS 群と IA 群での全体的回復スコア(麻酔回復室での QOR-40:158.13 [22.68] vs 155.33 [18.09]; P?=?0.71、第 1 日目: 166.47 [26.39] vs 166.00 [16.00]; P?=?0.96)、術後の全体的満足感(第 1 日目の VAS スコア、 6.10 vs 6.26; 第 7 日目、7.49 vs 8.00)、術後疼痛知覚(第 1 日目の VAS スコア、3.40 vs 3.65; 第 7 日目、2.26 vs 1.81)の差は有意には達しなかった。麻酔管理費用は PKA-BIS 群(10.37 ドル/時)と IA 群(8.47 ドル/時~ 9.87ドル/時)間で同様であった。

・待機的しわ取り手術を受ける患者で、麻酔の PKA-BIS プロトコルは、伝統的な IA に匹敵する代替手段であるようだ。嘔気嘔吐と術後混乱が少ない傾向と術後疼痛知覚の差が有意であるかどうか調査するためには、もっと多くの被検者数を必要とする。

[!]:静脈麻酔の方が質は高いだろうが、薬液シリンジの準備と BIS モニターのセンサー設置とかの手間がかかる。吸入麻酔の場合は、ダイアルをひねるだけだ。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 2

面白い
ナイス

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック