血液製剤と病的上行大動脈は、 OPCAB 後脳梗塞の決定因子である

Use of Blood Products and Diseased Ascending Aorta Are Determinants of Stroke After Off-Pump Coronary Artery Bypass Grafting.
J Cardiothorac Vasc Anesth. 2015 Feb 20. pii: S1053-0770(15)00123-8. doi: 10.1053/j.jvca.2015.02.021. [Epub ahead of print]

・本研究の目的は、冠動脈手術後の脳梗塞の発生に及ぼす血液製剤の効果を調査することであった。

大学病院での、冠動脈手術を受けた 1314 人の患者を対象とした施設内後ろ向き分析である。手術は、オフポンプ冠動脈バイパス術(OPCAB)で、大動脈上超音波を全患者で施行した。輸血製剤の単位数、ならびに脳梗塞の発生時期、その経過を含む、術前・術中・術後の付属のないデータが全患者で入手可能であった。

・術後脳梗塞は、23 例(1.8%)で発生した。ロジスティック回帰で、血小板輸血(3.6% vs 1.1%、P=0.003、OR 3.34、95%CI 1.46-7.67)と病的上行大動脈(3.0% vs 1.2%、P=0.022、OR 2.64、95%CI 1.15-6.06)が、脳梗塞の独立した予測因子として特定された。これらの変数を CHA2DS2VASc について調整したところ(p=0.005、OR 1.44、95%CI 1.12-1.86)、血小板輸血のみが脳梗塞と関連していた(P=0.012、OR 2.91、95%CI 1.26-6.70)。手術当日の最低ヘマトクリットや周術期の最低ヘマトクリットのいずれも脳梗塞の独立した予測因子ではなかった。カイ二乗自動相互作用検出分析では、溶媒/界面活性剤処理血漿(オクタプラス、オクタファルマ AG、ラッヘン、スイス)>2 単位、血小板>4 単位、ならびに病的上行大動脈が、脳梗塞の独立予測因子と同定された。オクタプラスを 2 単位以上投与され、病的上行大動脈のある患者における脳梗塞発症率は 8.9% であった。オクタプラス投与量が 2 単位以下の患者では、脳梗塞発症率は、血小板輸注>4 単位の患者の 3.8% と同程度に高かった。

・本研究の結果から、上行大動脈のアテローム性動脈硬化症、ならびに血小板やオクタプラスの輸血が OPCAB 後の脳梗塞の独立予測因子であることが示された。

[!]:OPCAB は大動脈をできるだけ触らないするわけだが、それでも、病的上行大動脈を有していたり、FFP や血小板をたくさん使用する場合には、発生頻度が高まるのか。

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