肥満 - 一般外科手術で術後合併症のリスク要因なのか?

Obesity - a risk factor for postoperative complications in general surgery?
BMC Anesthesiol. 2015 Jul 31;15:112. doi: 10.1186/s12871-015-0096-7.

肥満1.png・肥満は、一般的に、術後合併症発症の危険因子であると考えられている。肥満であることは、医学的危険に関連付けられているが、最近の文献では、この仮定を支持する説得力のあるデータは示されていない。また体格指数と生存との間の矛盾が明らかとなっている。本研究は、体格指数が術後合併症と長期生存に及ぼす影響を調査するために計画された。

・一般外科手術を受ける 4293 人の患者の術後合併症について単施設前向き分析を実施し、追跡期間の中央値は 6.3 年であった。著者らは、単変量および多変量回帰モデルを使用して、体重が術後の罹患率および死亡率に及ぼす影響を分析した。

・肥満の方が、合併症が多く、創部感染のリスクが増加、術中出血量が多く、手術時間が長かった。低体重は、調整分析では有意ではないものの、合併症リスクの増加と関連していた。多変量回帰分析では、低体重患者は、転帰不良と関連していた(HR 2.1、95%CI 1.4-3.0 )のに対して、過体重(HR 0.6、95%CI 0.5-0.8)や肥満(HR 0.7; 95%CI 0.6-0.9)であることは、生存率の改善に関連していることを証明した。

・肥満単独では、創傷感染、手術出血量増加、手術時間延長の有意な危険因子である。肥満であることは、長期生存の改善に関連付けられ、肥満パラドックスを実証した。また、著者らは、低体重患者では、合併症と死亡率が有意に増加するのを認めた。著者らの調査結果は、一般外科手術において肥満を主要な危険因子とみなす傾向は正当化されないことを示唆している。長期的な死亡率を含む主要術後合併症のリスクが最も高いのは、低体重患者である。

[!]:一般外科手術においても、肥満パラドックスが証明されたということか。しかし、麻酔を実施する上では、肥満患者は何やっても難しいから、やはりリスクは高いと判定したい。

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