術中低血圧と待機的非心臓手術後の急性腎障害との関係

Association of Intraoperative Hypotension with Acute Kidney Injury after Elective Noncardiac Surgery.
Anesthesiology. 2015 Sep;123(3):515-23. doi: 10.1097/ALN.0000000000000765.

・術中低血圧(IOH)は、術後の急性腎障害(AKI)に関連してリ可能性がある、傷害を引き起こすための低血圧の持続時間は不明である。著者らは、平均動脈圧(MAP) <55、<60、<65mmHg のさまざまな持続時間と AKI の関連性を分析した。

・著者らは、観血的 MAP モニタリングのある、1日以上の入院の非心臓手術(2012年から2009年)を受けた 5127 人の患者の後ろ向きコホート研究を実施した。除外基準は、術前 MAP<65 mmHg、透析依存、泌尿器科手術、手術所要時間<30 分であった。主要暴露要因は、 IOH であった。主要評価項目は、術後 2 日間の AKI (クレアチニンの 50% または 0.3 mg/dl 増加)であった。多変量ロジスティック回帰を使用して暴露ー転帰関係をモデル化した。

・AKI は 324 人(6.3%)の患者で発生し、11~20分の MAP 60 mmHg 未満、10 分以上持続する MAP<55mmHg と段階的に関連していた。MAP<55mmHg の AKI の調整オッズ比は、 11-20 分暴露で 2.34(1.35-4.05)、20 分を超える暴露で 3.53(1.51-8.25)であった。MAP<60mmHg については、AKI の調整オッズ比は、11-20 分暴露で 1.84(1.11-3.06)であった。

・本分析では、術後 AKI は、持続する術中 MAP 55mmHg 未満、60 mmHg 未満と関連している。本研究は、速やかに IOH を治療したり、個々の患者の生理機能に合わせた介入が、AKI のリスクを軽減するのに役立つかかどうか調査する臨床試験に弾みをつけるものである。

[!]:術中低血圧は、術後急性腎不全のリスクを高める。術前の患者の循環動態にもよるのだろうが、少なくとも腎機能低下のある症例や、高血圧のある高齢患者では、MAP<60mmHg を放置してはいけない、10 分以上持続させてはならない。

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