周術期静脈内輸液管理戦略とオフポンプ冠動脈バイパス手術後の急性腎障害との関係:観察研究

Relationship between a perioperative intravenous fluid administration strategy and acute kidney injury following off-pump coronary artery bypass surgery: an observational study.
Crit Care. 2015 Sep 28;19:350. doi: 10.1186/s13054-015-1065-8.

・生食を基本とした、またヒドロキシエチルデンプン溶液は腎機能障害のリスク増加と関連している。本研究で、著者らは、オフポンプ冠状動脈バイパス移植術を受ける患者で、バランスの取れた溶液と限定量のヒドロキシエチルデンプン溶液(腎保護輸液管理 [RPF] 戦略)が術後急性腎障害(AKI)の発生率を低下させ、臨床転帰を改善するであろうという仮説を検証した。

・著者らは待機的 OPCAB を受けた 783 人の患者を調査した。2010 年 1 月 1 日から 2012 年 7 月 4 日までに OPCAB を受けた全患者を対照群とし、生食ベースの溶液と無制限量のコロイド溶液を輸液として投与された。2012 年 7 月 5 日から 2013 年 12 月 31日までに OPCAB を受けた全患者は、RPF 群とし、RPF による静脈内輸液を与えられた。主要転帰は、術後 AKI の発生率であった。副次評価項目は、重度 AKI の発生頻度、腎代替療法の必要性、退院時の腎転帰、他の臨床転帰が含まれた。

・術後 AKI は、RPF 群では 33 例(14.4%)で発生したのに比較して、対照群では 210 例(37.9%)で発生した(P<0.001)。RPF 群の患者の方が、対照群の患者よりも、OPCAB 後の重症 AKI と持続性 AKI の発生率が有意に低く、術後抜管時間と入院の期間は、対照群に比べ、RPF 群患者の方が有意に短かった。多変量回帰分析と治療で重み付けした逆確率による調整後、RPF 群は術後 AKI、重症 AKI、持続性 AKI の低い発生頻度と、術後抜管までの時間と在院期間が短いことと独立して関連していた。

・残存交絡因子は存在する可能性があるが、OPCAB を受ける患者で RPF 戦略は、術後の重症と持続性 AKI の発生頻度の有意な減少と関連している。

[!]:無制限に HES 製剤を使用すると、有意に腎不全発生率が増大する。

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