死亡率に及ぼす強心剤と昇圧剤の効果:無作為化臨床試験のメタ分析

The Effect of inotropes and vasopressors on mortality: a meta-analysis of randomized clinical trials.
Br J Anaesth. 2015 Nov;115(5):656-75. doi: 10.1093/bja/aev284.

・強心剤と昇圧剤は、血行動態機能を改善し十分な臓器灌流を回復するために、頻繁に重症患者に投与される。しかし、いくつかの研究は、強心薬投与と死亡率増加との間の関連の可能性を示唆している。そこで、著者らは、死亡率に及ぼすこれらの薬剤の効果を調査するために、過去 20 年に発表された無作為化試験のメタ解析を行った。

・BioMedCentral、PubMed、EMBASE、Cochrane Central Register を検索した(全て、2015年 4 月 8 日に更新)。包含基準は、治療への無作為割り付け、1 つ以上の群が変力剤や昇圧剤の薬物を投与されているのに対して 1 つ以上の群には、非変力/昇圧剤治療を受けていること、1994 年 1 月 1 日以後に発表された研究、全身的薬物投与であった。除外基準は、研究対象者が重複していること、抄録としてのみ発表されれた研究、クロスオーバー研究、小児の研究、死亡率に関するデータの欠如であった。

・177 件の試験から合計 28 280 人の患者が含まれた。全体として、強心剤/昇圧剤を投与された群と対照群との間で、プールされた推定値にはなんら差がなかった[4255/14036(31.7%) vs 4277/14244(31.8%)、リスク比=0.98(0.96-1.01)、効果に対する P=0.30、不均一性=0.30、I2=6%]。死亡率の減少は、血管麻痺症候群、敗血症、心臓手術の場合での強心薬/昇圧剤療法の使用に関連していた。レボシメンダンは、生存率の改善に関連した唯一の薬剤であった。サブ群解析では、強心薬/昇圧剤療法に関連して死亡率が増加した群を特定するものではなかった。

・著者らの系統的レビューから、強心薬/昇圧剤療法は、患者集団全体と大多数の状況で死亡率の差とは関連しないことが分かった。

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