ネオスチグミンとスガマデクスで非心臓手術を受ける心疾患患者の血行動態パラメータを比較

Comparison of neostigmine and sugammadex for hemodynamic parameters in cardiac patients undergoing noncardiac surgery
Journal of Clinical Anesthesia Published Online: November 11, 2015
<ハイライト>
・ネオスチグミンもスガマデクスも共に心電図上 QTc 間隔に影響を与えない。
・ネオスチグミンの方がスガマデクスよりも血圧の有意な増加を引き起こす。
・スガマデクスは筋弛緩剤の拮抗時、心拍数の変化が発生しにくい。
・非心臓手術を受ける心疾患患者では、スガマデクスの方が、ネオスチグミンよりも良い選択であると思われる。

<要旨>
・本研究の目的は、非心臓手術を受ける心疾患患者で、ネオスチグミン+アトロピン併用とスガマデクスが血行動態に及ぼす効果を比較することである。

・手術室での前向き無作為化試験。非心臓手術を受ける、NYHA 分類 2~3 度の心血管疾患のある、年齢 18~75 歳の 90 人の患者が無作為化された。N 群(n=45)は、筋弛緩モニターで T2 出現時に、ネオスチグミン 0.03mg/kg を静脈内投与した。心拍数が投与前よりも 5 bpm(±10 bpm)低くなった場合には、硫酸アトロピン 0.5 mg を静脈内投与した。S 群(n=45)では、筋弛緩モニターで T2 が出現した時に、スガマデクス 3mg/kg を静脈内投与した。心拍数、平均収縮期/張期血圧、QTc 間隔(QT Fredericia and QT Bazett)などの心電図の変化を記録した。

・QTc 値の点では群間と群内に有意差はなかった。スガマデクス群では、投与前の測定に比較して、投与 1 分後に有意に心拍数が低下した(P<0.05)。ネオスチグミン群では、心拍数と収縮期血圧は投薬 3 分後と術後測定中に増加した(P<0.05)。スガマデクス群の方が、収縮期、拡張期、平均血圧、心拍数がネオスチグミン群よりも低かった(P<0.05)。

・著者らは、非心臓手術を受ける心疾患患者では、ロクロニウム誘発性筋弛緩を拮抗する際に、ネオスチグミン+アトロピン併用に比べて、血行動態の安定性が高いので、スガマデクスの方が好ましい可能性があると示唆している。

[!]:心疾患患者ではスガマデクスの方が自律神経系への作用が少なく血行動態が安定していて好ましい。個人的には、グッドリスクの短時間手術では、今もネオスチグミンを使用している。

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