■臨床麻酔とクリティカルケアのMCQ問題■ 2016-01-04
【問題1】(麻酔科学用語) コロン以下の日本語に相当する英単語、フレーズを答えよ。 | (1) (f______) (f___) : 顔面紅潮 (2) (__________s) : 斜頚 (3) (p________________) (s_______) : 蘇生後症候群 (4) (p___) (o_) (p_______) : 圧痛 (5) (____________y) : 副腎摘出 |
[解答]
(1)flushed face | (2)torticollis |
(3)postresuscitation syndrome | (4)pain on pressure |
(5)adrenalectomy |
[出典] 麻酔科学用語集 第3版
【問題2】(モニター) 心電図について正しいものはどれか? | ア:側壁梗塞の患者では、 II 、 III 、aVFでSTセグメントが上昇する。 イ:T波は、心室の脱分極を表している。 ウ:心室内伝導遅延は心筋症の患者でしばしば認められる。 エ:脚ブロックの鑑別診断としては、WPW症候群を考える。 オ:脚ブロックを同定するにはQRS幅が120msec以上でなければならない。 |
[解説] ア:×:側壁梗塞の患者では、 I 、aVL、V5、V6でSTセグメントが上昇する。 II 、 III 、aVFでSTセグメントが上昇するのは下壁梗塞である。
イ:×:P波は心房の脱分極を、QRS波は心室の脱分極を表している。T波は心室の再分極を表している。
ウ:○:心室内伝導遅延は、典型的な右脚ブロックでも、典型的な左脚ブロックでもない、上室性の伝導から生じる幅の広いQRSであり、心筋症の患者でしばしば認められる。
エ:○:脚ブロックの鑑別診断としては、WPW症候群、心室拍動、心室内伝導遅延、高カリウム血症、薬物の影響を考える。
オ:○:脚ブロックを同定するにはQRS幅が120msec以上でなければならない。
[正解] 解説を参照 [出典] 麻酔科シークレット第2版 p157-163
【トラブル・シューティング】~麻酔緊急Vol.1p22 (術中管理)『肝硬変を有する患者の麻酔』 肝硬変患者の手術に伴う死亡率は、Child分類A=5~10%,B=10~30%、C=40~50%以上(リスク高)。ChildC分類=「ビリルビン値>3.0mg/dl、アルブミン値<3.0g/dl、腹水=制限困難、神経学的異常=高度、栄養状態=不良」 「ChildCはさんざん(>3&<3)だ!」 肝硬変患者の胆嚢摘出術の死亡率:PT延長<2.5秒→9%、PT延長≧2.5秒→83%。同時に心、肺、腎などの臓器不全がある時は予後は極めて不良。術前コントロール:血小板>10万、PT延長<3秒。 |
【問題3】(呼吸) 慢性の低酸素血症の場合の酸素療法の適応は、空気吸入下でPaO2何mmHg以下か? | 1) 40mmHg 4) 80mmHg | 2) 60mmHg 5) 50mmHg | 3) 70mmHg |
[解説] 酸素療法の適応:急性の低酸素血症ではPaO2<60、慢性ではPaO2<50.ただし発熱、貧血、代謝亢進などがあれば、80でも適応となる。酸素投与により悪化する病態としては、パラコート中毒、未熟児網膜症、肺酸素中毒、CO2ナルコーシスがある。
[正解] 5 [出典] クリティカル記憶術2P124
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