脳酸素飽和度と神経認知転帰に及ぼす経カテーテル大動脈弁植え込み術に際しての鎮静と全身麻酔の比較

Comparison of sedation and general anaesthesia for transcatheter aortic valve implantation on cerebral oxygen saturation and neurocognitive outcome.
Br J Anaesth. 2016 Jan;116(1):90-9. doi: 10.1093/bja/aev294. Epub 2015 Sep 29.

・経カテーテル大動脈弁植え込み術(TAVI)は、重度の大動脈弁狭窄症患者に対する治療戦略である。これまでに TAVI に対しては、全身麻酔(TAVI-GA)と鎮静(TAVI-S)が記載されているが、両法の安全性と有効性の差は、無作為化試験では研究されていない。

・INSERT 試験は、単施設での、平衡無作為化した並行群間対照試験であった。経大腿動脈 CoreValveTM を受ける後天性大動脈弁狭窄症のある 66 人患者(年齢 68~94 歳)は、TAVI-GA か、またはTAVI-S に割り当てられた。手術リスクの同等性は、リスクスコア(EUROscore、STS-スコア)から決定した。モニタリングと麻酔薬は標準化した。近赤外分光法を使用して、盲式に、脳酸素化をモニターした。主要評価項目は、周術期の累積脳酸素飽和度低下であった。副次評価項目として、神経認知機能の変化、および呼吸と血行動態の有害事象を評価した。

・対照患者 66 人のうち、62 人(TAVI-GA:N=31、TAVI-S:N=31)が最終的に解析した。ベースライン特性は同等であった。24 人の患者(39%)で、脳酸素飽和度低下が観察された。累積脳酸素飽和度低下は、群間で同等(TAVI-GA:(中央値[IQR])(0[0/1308]秒%)対TAVI-S:(0[0/276]秒%);P=0.505)であった。神経認知機能は、群内と群間で変化しなかった。有害事象は、TAVI-S 患者の方が頻繁に観察された(P<0.001)。徐呼吸(N=16、52%)と気道操作の必要性(N=11、36%)、バッグマスク換気(N=6、19%)が最もよく見られる呼吸器有害事象であった。

・脳酸素飽和度低下は両患者群で発生したが、両群間に有意差はなかった。主要評価項目に基づいて、両法は同等であることが示された。神経認知転帰は同様であった。鎮静群の方が有害事象の発生率が高いことから、全身麻酔の潜在的な利点が示唆される。

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