腹腔鏡手術中の腸運動に及ぼすプロポフォールとセボフルランの影響

The influence of propofol and sevoflurane on intestinal motility during laparoscopic surgery
Acta Anaesthesiologica Scandinavica first published online: 21 DEC 2015

・揮発性麻酔薬は、腹腔鏡手術中に小腸の蠕動運動に影響を与える。最近の研究では、デスフルランは、セボフルランに比べて腸蠕動を促すと結論付けた。したがって、デスフルラン・ベースの麻酔プロトコルは、腸の縫合や自動吻合時に、小腸の蠕動亢進に起因して外科的露出を減らしうる(術野の展開が難しくなる)。プロポフォールが腸運動性に及ぼす影響は十分には研究されていない。著者らは、セボフルラン+レミフェンタニル麻酔と比較して、プロポフォール+レミフェンタニル麻酔は腸収縮を増加させるという仮説を検証した。

・腹腔鏡下胃バイパス手術を予定された患者は、本単盲式無作為化対照試験に無作為化され、セボフルランか、またはプロポフォールにレミフェンタニルを併用して投与された。BIS モニターを使用して、麻酔深度の指標とした。空腸吻合を予定した部位で蠕動波の目視観察を 1 分間行った。統計分析は、ウィルコクソン二標本検定を用いて行った。

・書面による説明と同意を得た後 50 人の患者が含まれた。群は、人口統計学的変数と観察時の麻酔深度については同様であった。蠕動波数の中央値は、プロポフォール+レミフェンタニル群と比較して、セボフルラン+レミフェンタニル群の方が少なかった(0 vs 6、P<0.001)。

・腹腔鏡下胃バイパス手術の際に、セボフルラン+レミフェンタニルに比較して、プロポフォール+レミフェンタニルの方が腸運動を増加させる。セボフルランベースのプロトコルは、邪魔な蠕動運動を回避するのに役立ちうる。

[!]:静脈麻酔に比べて、揮発麻酔の方が腸蠕動を抑制するので、腸吻合時には揮発麻酔の方が都合が良い(セボフルラン>デスフルラン>静脈麻酔)。筋弛緩薬やプロポフォールは腸蠕動運動に影響を及ぼさないが、揮発麻酔薬は蠕動運動を抑制する。

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