術後誤嚥性肺炎のある手術患者における致命的転帰のリスク因子

Risk factors for fatal outcome in surgical patients with postoperative aspiration pneumonia
International Journal of Surgery Published online: January 19 2016
<ハイライト>
・術後の誤嚥性肺炎は、依然として 27% という相当な死亡率を伴う重篤な疾患のままである。
・高齢、輸血、両側肺浸潤は、誤嚥性肺炎後に死亡の危険因子である。
・誤嚥後の死亡リスクが高い患者の同定は、患者転帰をさらに改善するのに役立つかもしれない。

<要旨>
・入院手術患者の誤嚥性肺炎は、約 30% の死亡率と関連付けられている。本研究の目的は、腹部手術後に誤嚥性肺炎をきたした患者の死亡の、前術・術中・術後のリスク因子を評価することであった。

・腹部手術後の臨床的・放射線学的に確認された誤嚥性肺炎患者の01/2006-12/2012 の後ろ向き研究である。

・腹部手術後に誤嚥性肺炎をきたした合計 70 人の患者を同定した。 53 人(76%)は男性患者で、平均年齢は 71±12 歳、平均 ASA スコアは 3±1 であった。術式は 32 件が結腸直腸や小腸切除術、10 件が肝部分切除、9 件が胃手術、8 件が食道切除、5 件が膵臓手術、6 件がヘルニア修復術であった。誤嚥性肺炎は、術後平均 7±10 日目に発生していた。全体では 53%(N=37)の患者が再挿管を必要とし、追加人工呼吸は 4±5 日間であった。平均在院気管と ICU 在室期間は、それぞれ、32±25 日と 6±9 日であった。総死亡率は、27%(N=19)であった。前方ロジスティック回帰で、高齢 [OR 7.41(95%CI 1.29-42.62 )]、両側の誤嚥性肺炎[OR 7.39(95%CI:1.86-29.29)]、術中の血液製剤輸血の必要性 [OR 5.09(95%CI 1.34-19.38)] が死亡の独立危険因子であることが分かった(全体での R2=0.336)。

・術後誤嚥性肺炎は、依然として相当な死亡率を伴う重篤な合併症のままである。加齢、術中血液製剤輸血の必要性、両側肺浸潤は、誤嚥性肺炎後の致命的転帰の独立危険因子である。したがって、誤嚥性肺炎をきたしたこれらの患者は、特別な注意と密なモニタリングを必要とする。

[!]:転帰不良となる誤嚥性肺炎の特徴として、高齢、輸血、両側性が明らかとなった。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 1

なるほど(納得、参考になった、ヘー)

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック