ミダゾラムとブピバカインにケタミン追加は、帝王切開時の脊椎麻酔時の血行動態と術後鎮痛を改善

Addition of low-dose ketamine to midazolam and low-dose bupivacaine improves hemodynamics and postoperative analgesia during spinal anesthesia for cesarean section
J Anaesthesiol Clin Pharmacol [serial online] 2016 [cited 2016 Feb 8];32:44-8.

ケタミン4.png・帝王切開(CS)に際しての脊椎麻酔は、低血圧の発生率 60~94% と関連している。本研究は、低用量ケタミン、ミダゾラム、低用量ブピバカインのクモ膜下併用投与は CS 時にフェンタニル+低用量ブピバカインと比較して血行動態と術後鎮痛を改善すると仮定する。

・待機的 CS を受ける 50 人の妊産婦は、ケタミン-ミダゾラム-ブピバカイン(KMB)群では、ケタミン(10 mg)+ミダゾラム(2 mg)+0.5% 高比重ブピバカイン(8 mg)を、またはフェンタニル-ブピバカイン(FB)群ではフェンタニル(25μg)+0.5% 高比重ブピバカイン(8 mg)を投与されるよう均等に無作為化された。心拍数(HR)、平均動脈圧(MAP)、酸素飽和度、知覚ブロック特性、痛みのない期間、低血圧、徐脈、嘔気、嘔吐、鎮静、掻痒症、呼吸抑制、解離性症状などの副作用、アプガールスコア 1 分と 5 分、患者の満足度視覚的アナログスコア(VAS)を記録した。KMB 群の患者は、なんらかの神経的障害を評価するために、6 ヶ月間追跡した。

・KMB 群の方が、高い知覚レベル(P=0.006)、急速な知覚(P=0.001)と運動(P=0.005)発現、長時間の知覚(P=0.008)と運動(P=0.002)ブロック、長時間の無痛(P=0.002)を示した。ケタミン-ミダゾラムは、HR と MAP を安定化し、低血圧(P=0.002)、徐脈(P=0.013)、嘔吐(P=0.019)の発生率を有意に減少させた。1 分と 5 分のアプガースコアは、両群で同等であった(それぞれ P=0.699 と 0.646)。患者満足度の VAS スコアは、KMB 群の方が有意に高かった(P=0.001)。KMB 群の患者で解離性または神経毒性の徴候を示したものはいなかった。

・CS を受ける妊産婦で、ミダゾラムと低用量ブピバカインに組み合わせたクモ膜下低用量ケタミンは、重大な副作用なく、血行動態を安定化し、術後鎮痛を延長する。

[!]:クモ膜下ミダゾラムは痛覚抑制作用があり、局所麻酔薬の作用を増強するとされる。ブピバカイン単味に比べて運動遮断を増強することなく、術後鎮痛を延長することができる。


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