帝王切開を受ける分娩後出血のリスクが高い患者におけるトラネキサム酸の無作為化比較試験

Randomized controlled trial of tranexamic acid among parturients at increased risk for postpartum hemorrhage undergoing cesarean delivery
International Journal of Gynecology & Obstetrics Published online: February 16 2016

トラネキサム酸.png・研究の目的は、分娩後出血のリスクが高い、帝王切開を受ける患者で、トラネキサム酸の効果を評価することであった。

・2012 年 8 月 1 日から 2013 年 4 月 30 日に、インドの三次医療センターで無作為化比較試験を実施した。分娩後出血のリスクが高い待機的または緊急帝王切開を受ける女性を登録した。彼女らは皮膚切開 10 分前に、密封不透明な封筒を使用して無作為に、トラネキサム酸 10mg/kg か、生食を を投与されるよう割り当てられた。麻酔科医は、群の割り当てを知ることができたが、患者や産科医は知らされなかった。主要評価項目は、分娩後 24 時間以内の子宮収縮薬追加の必要性であった。分析は、ITT(治療意図に基づく解析,)によった。

・30 人の患者が各群に割り当てられた。子宮収縮薬の追加は、トラネキサム酸に割り当てられた患者で 7 人(23%)、対照群患者で 25 人(83%)に必要であった(P<0.001)。

・皮膚切開前のトラネキサム酸の静脈内投与は、分娩後出血のリスクが高い女性で、子宮収縮薬追加の必要性を有意に減少させた。

[!]:分娩後出血のリスクの高い症例って? 胎盤の位置異常がある場合や癒着胎盤、子宮収縮不全がある場合、全身麻酔、術前からの低フィブリノゲン血症などであろうか?

<関連記事>

帝王切開と分娩後出血に対するトラネキサム酸のまとめ

● フィブリノゲン
出産前のフィブリノゲン濃度と分娩後出血
・出生前フィブリノゲン濃度<3.3g/L は、経膣分娩後の女性で分娩後出血の危険因子である可能性がある。

フィブリノゲン濃度と分娩後出血重症度の関係:前向き試験の二次分析
・PPH が重症化した群では、3.4G/L(SD=1.2g/L)であった。フィブリノゲン濃度は PPH の重症度と他の因子とは独立して関係していた[フィブリノゲン 2~3 g/L の場合の補正オッズ比=1.90(1.16-3.09)フィブリノゲン< 2g/L では 11.99(2.56-56.06)]

● 麻酔法
帝王切開後の分娩後出血の危険因子としての麻酔管理法
・妊婦が全身麻酔下に帝王切開を受けて、PPH を発症する確率は、硬麻下に CS を受ける妊婦よりもおよそ 8.15 倍高い。

帝王切開に際しての全身麻酔は分娩後出血と関係しているか? 系統的レビューとメタ分析
・全身麻酔は、脊柱管麻酔よりも多い出血量と関係している。

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