無作為化臨床試験:ロクロニウムボーラス後生食フラッシュは効果発現時間を早め持続時間を延長する

Saline Flush After Rocuronium Bolus Reduces Onset Time and Prolongs Duration of Effect: A Randomized Clinical Trial.
Anesth Analg. 2016 Mar;122(3):706-11. doi: 10.1213/ANE.0000000000001094.

・循環要因は、筋弛緩薬の発現時間に影響を及ぼす。したがって、著者らは、ロクロニウム投与直後の生食フラッシュ注入は、ロクロニウム効果の持続時間に影響を与えることなく効果発現時間を短縮するだろうという仮説を立てた。

・48 人の患者を無作為対照群か、または生食フラッシュ群に割り当てた。プロポフォールとレミフェンタニルで麻酔を導入・維持し、患者は全員、生食 10mL に希釈されたロクロニウム 0.6mg/kg を投与された。生食フラッシュ群では、20 mLの生食をロクロニウム投与直後に注入した。筋弛緩は、加速度筋弛緩モニターを用いて、四連反応(TOF)刺激によって拇指内転筋で評価した。ロクロニウムの神経筋指数を以下のように算出した:発現潜時間は、ロクロニウム注入開始から TOF(T1)≧5% の第1単収縮抑制の初回発生までの時間として定義された。発現時間はロクロニウム注入開始から、T1≧95% の抑制の初回発生までの時間として定義された。臨床的持続時間は、ロクロニウム投与開始から T1 が 最終 T1 値の 25% にまで回復するまでの時間と定義された。回復指数は、T1 が 最終 T1 値の 25% から 75% にまで回復する時間として定義され、合計回復時間は、ロクロニウム投与開始から、TOF 比が 0.9 に達するまでの時間と定義された。P<0.05 をもって有意とした。

・測定された発現潜在時と発現時間は、対照群よりも生食フラッシュ群の方が、それぞれ 15 秒(95.2% 信頼区間、0~15、P=0.007)と 15 秒(0~30、P=0.018)だけ有意に短かった。生食フラッシュは、ロクロニウムボーラス 30、45、60 秒後の T1 高を、それぞれ 17%、24%、14% だけ有意に減少させた。また、回復相は有意に生食フラッシュ群で延長した。生食フラッシュ群と対照群の平均臨床的持続時間(第5 - 第 95 パーセンタイルの範囲)は、それぞれ、35分(27~63 分)と 31 分(P=0.032 19-48 分)であった。回復指数は それぞれ 13 分(8~25分)と 10 分(P=0.019 7~19 分)であった。合計回復時間は、それぞれ、61 分(44~108分)と 50 分(35~93 分、P=0.048)であった。

・10 mL 生食に希釈したロクロニウム 0.6mg/kg の注入直後に、20 mL の生食フラッシュの投与は、筋弛緩の発現時間を短縮し、回復期を延長した。

[!]:筋弛緩の発現時間が早くなるのは理解できるが、なぜ持続時間が延長するのだろうか?

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