外傷後の予定外の集中治療室入室

Unplanned Intensive Care Unit Admission Following Trauma
Journal of Critical Care Published online: February 23 2016

・集中治療室(ICU)に予定外に戻ることが必要となる外傷患者、最初はステップダウンユニットや一般病床に入床し、その後 ICU にアップグレードされた患者、それらは、一括して予定外の ICU 入室(UP-ICU)と呼ばれるが、その有病率や転帰についてはほとんど知られていない。

・郊外の外傷センターの外傷登録の後ろ向きレビューを実施して 2007 年から 2013 年に入院した成人患者を ICU 入室を必要とした患者に焦点を当てて検索した。病院前や救急室での挿管、救急室での評価直後に手術を受けた患者は除外した。

・5411 人の入院のうち、212 人が予定外の ICU 入室(UP-ICU)、541 人が予定の ICU 入室(PL-ICU)、4658 人が NO-ICU 入室であった。212 人の UP-ICU 入室のうち、19.8% が ICU に予定外の再入室であった。ISS は、PL-ICU(16)、UP-ICU(13)、NO-ICU(9)入室間で有意に異なっていた。UP-ICU 患者の方が、NO-ICU 群よりも重症(AIS≧3)で、頭頸部外傷(46.7%)、腹部外傷(9.0%)である頻度が有意に高かったが、PL-ICU 群よりも頭頸部外傷(59.5%)、腹部外傷(17.9%)である頻度が有意に少なかった。UP-ICU 群の重症胸部外傷(27.8%)は PL-ICU 群(31.6%)と統計的に同等の割合で発生したが、NO-ICU 群(14.7%)よりも頻度が高かった。UP-ICU 患者はまた、NO-ICU 患者よりも主要な脳外科手術(10.4% vs 0.7%)、胸部(0.9% vs 0.1%)、腹部手術(8.5% vs 0.4%)を受けた。一方で、PL-ICU 群は UP-ICU 群と統計的に同等の割合の脳外科(6.8%)、胸部手術(0.9%)を受けたが、腹部手術の割合は少なかった(2.0%)。UP-ICU 入室は入院後中央値 2 日で発生していた。UP-ICU 在院期間の中央値(15 日)、人工呼吸の必要性(50.9%)、院内死亡率(18.4%)は、PL-ICU 群(9 日、13.9%、5.4%)、NO-ICU 群(5 日、0%、0.5%)よりも有意に高かった。

・UP-ICU 入室は、まれではあるが、PL-ICU と NO-ICU 入室群よりも、有意に長期の入院期間、主要な腹部手術の割合、人工呼吸の必要性、高い死亡率と関係していた。

[!]:予定外の ICU 入室となる症例は、隠れた腹部外傷などがあり、診断が遅れがちとなるため、入院期間は長くなり、死亡率も高くなるのだろう。

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