韓国三次病院 2 施設での 9 年間の筋弛緩薬に対する術中アナフィラキシーの発生率:後ろ向き観察研究

Intraoperative anaphylaxis to neuromuscular blocking agents: the incidence over 9 years at two tertiary hospitals in South Korea: A retrospective observational study.
Eur J Anaesthesiol. 2016 May;33(5):368-78. doi: 10.1097/EJA.0000000000000373.

・筋弛緩薬への術中アナフィラキシー(NMBA 類)は予測不可能であり、潜在的に生命を脅かす稀な事象である。このような術中アナフィラキシーに関するこれまでの報告のほとんどは、発生率を推定するために、市場シェアの調査または自己報告されたデータを使用していた。本研究の目的は、電子カルテを使用して、NMBA 類に対する術中アナフィラキシーの発生率を調査することであった。

・韓国の三次病院 2 施設での後ろ向き観察研究。本研究には、2005 年 1 月 1 日から 2014 年 5 月 31 日までに麻酔中に NMBA に曝された患者が含まれた。19 回のエピソードは、NMBA 類に対する術中アナフィラキシーであると見なされた。著者らは NMBA 類に対する術中アナフィラキシーの発生率を算出した。薬剤への曝露は、電子診療記録システムに保持された術中記録から決定した。アナフィラキシー反応は、臨床的徴候および皮膚試験の結果の両方から決定した。

・9 年間で、729429 人の患者に NMBA が使用されたが、ロクロニウム[425047(58.3%)]とベクロニウム[274801(37.7%)]が最も頻繁に使用されていた。術中アナフィラキシーの総発生率は 10 万件あたり 2.6 件(19 例)で、ベクロニウム(2 例、10 万件あたり 0.7 例)よりもロクロニウム(16 例、10 万件あたり 3.8)の方が高かった(P=0.014)。最近 6 年間を最初の 3年 と比較すると、術中ロクロニウムによるアナフィラキシーの発生率は 1.4 倍増加しているようだ(P=0.006)。

・一般的に使用される NMBA 類の中では、ロクロニウムはアナフィラキシーの発生率が最も高いようだ。著者らの調査結果は、NMBA 誘発性アナフィラキシーの今後の前向き調査は、国際的に合意された皮膚試験プロトコルを使用する必要があることを示唆している。

[!]:かれこれ担当麻酔症例は 15000 件くらいになるが、記憶に残るような明らかなアナフィラキシーショックは 1 例だけかな。

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