冠動脈バイパス移植手術中の心筋トロポニンと揮発性麻酔薬:系統的レビュー、メタアナリシス、逐次解析

Cardiac troponins and volatile anaesthetics in coronary artery bypass graft surgery: A systematic review, meta-analysis and trial sequential analysis.
Eur J Anaesthesiol. 2016 Jun;33(6):396-407. doi: 10.1097/EJA.0000000000000397.

・動物研究での報告では、揮発性麻酔薬は、梗塞サイズを減少させることによって、急性虚血再灌流傷害の影響から心筋を保護することを示している。冠動脈バイパス移植(CABG)手術の臨床現場~心臓が全体的な虚血再灌流傷害に曝される~では、この心臓保護効果は、議論の余地がある。目的は CABG において心臓トロポニンに及ぼす揮発性麻酔薬の心臓保護効果を調査する臨床試験は、もはや保証されていないことを実証することであった。また、オフポンプ心臓手術中の心筋酵素に及ぼす揮発性麻酔薬の効果を調べた。

・無作為化臨床試験の系統的レビュー、メタアナリシス、逐次解析(TSA)。情報源は、1985 年 1 月から 2015 年 3 月までの試験を電子データべース()から得た(Medline、EMBASE、メドライン、Cochrane Controlled Trial Register、主要麻酔と心臓雑誌から得た抄録、関連する無作為試験と総説の参考文献リスト。

・関連する無作為化臨床試験が含まれた。著者らは、トロポニン放出[術後心筋トロポニン I(cTnI)と心筋トロポニン T(cTnT)の最大値、cTnI/cTnT]に関して、オフポンプとオンポンプの両 CABG 手術で、揮発性麻酔薬の効果を調べ、2 つの別々のメタ分析を行った。TSA を使用して、反復メタ分析に関連した 1 型エラーの弱点を克服した。

・30 件の研究から、2578 人の患者がメタ分析のためにプールされた。結果は、術後 cTnI 最高値に関して、オンポンプ CABG 手術中に非揮発性麻酔薬よりも周術期揮発性の使用が有意に良好であった(0.995mgl、標準平均差、95%信頼区間、-1.316~ -0.673、P<0.001)。11 件のオフポンプ研究のメタ分析では、術後 cTnI 最高値に差は認められなかった(;標準平均差、95%信頼区間、-0.857~0.087、P=0.11 0.385mgl)。 TSA は、オンポンプ手術に必要な情報サイズは 1072 人、オフポンプ手術には 1442 人の患者であることを示した。この後者の数字にはまだ達していない。

・オンポンプ CABG 手術中では心臓トロポニンに及ぼす揮発性麻酔薬の心臓保護効果を調査する研究はもはや必要がない。オフポンプ手術については、当てはまらない。

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