実臨床現場での残存筋弛緩:スガマデクスまたはネオスチグミン投与との関連性

Residual neuromuscular blockade in a real life clinical setting: correlation with sugammadex or neostigmine administration
Minerva Anestesiologica 2016 May;82(5):550-8

・本研究の目的は、ギリシャの三次大学病院の麻酔回復室(PACU)での残存筋弛緩(RNMB)の頻度、拮抗剤との関連性を確認することであった。他の周術期の因子の影響を副次的に評価した。

・全身麻酔下に手術を受けた年齢>18 歳の患者は、6 ヶ月の期間中に前向きに分析された。PACU に到着直後に、四連反応比(TOF)を、加速度計を使用して連続 3 回、別々の研究者が評価し、その平均値を算出した。TOF<0.9 であった場合には、RNMB と診断され、さらなる介入が決定された。患者の病歴、使用麻酔薬、手術の詳細を含む全周術期データは、患者診療録から記録した。

・520 人の患者が分析された。90.4% はロクロニウムを、9.2% はシスアトラクリウムを、0.4% はサクシニルコリンを投与された。RNMB の有病率は 10.8% であった。ネオスチグミン 対 スガマデクスを投与された患者間で有意差が検出され(P=0.0006)、スガマデクスの方が TOF 値が高かったが、実際の RNMB の発生率は 2 群間で差はなかった。併存症のある患者の方がスガマデクスを頻繁に投与されていた(P<0.001)のに対し、女性や ASA>III の患者では RNMB を示す可能性が高かった(それぞれ、P=0.02 と P=0.05)。

・RNMB の発生頻度は 10.8% であった。スガマデクスを投与された患者の方が PACU で高い TOF 値を示したが、ネオスチグミンに比べて RNMB に差は検出されなかった。性別が女性であることと併存疾患の存在が、PACU での RNMB を示す可能性を増大させた。

[!]:医療費を考えると、比較的短時間手術やリスクのない症例では、従来型の拮抗(ネオスチグミン)で十分なのではないだろうか。

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