デキサメタゾンはロクロニウム誘発性筋弛緩後のスガマデクス拮抗を障害しない

Dexamethasone Does Not Inhibit Sugammadex Reversal After Rocuronium-Induced Neuromuscular Block.
Anesth Analg. 2016 Jun;122(6):1826-30. doi: 10.1213/ANE.0000000000001294.

デキサメタゾン1.png・スガマデクスはロクロニウム誘発性筋弛緩を拮抗させる比較的新しい分子である。スガマデクスの特定の構造は、シクロペンタノペルヒドロフェナントレン環の疎水性腔内にロクロニウムをトラップする。デキサメタゾンは、ロクロニウムと同じステロイド構造を共有している。試験管内研究では、デキサメタゾンはスガマデクスと相互作用し、その有効性を減少させることを実証した。本研究では、この相互作用の臨床的意義と筋弛緩拮抗に及ぼす影響を調べた。

・本後ろ向き症例対照研究では、3 群に分け 45 人の患者からのデータを分析した:導入後デキサメタゾン群(患者 15人)は、麻酔導入後すぐに制吐剤としてデキサメタゾン 8mg で治療された、拮抗前デキサメタゾン群(患者 15人)はスガマデクス注入直前にデキサメタゾンで処置された、対照群(15 人の患者)は、オンダンセトロン 8mg で処置された。全群は、麻酔導入時にロクロニウム 0.6mg/kg を、筋弛緩のために TOF 2 になったら 0.15mg/kg 、手術終了時 TOF 2 で、スガマデクス 2mg/kg を投与された。筋弛緩は、TOF-WatchR システムでモニターした。

・対照群の回復時間は 154±54秒(平均±SD)、導入後デキサメタゾン群で 134±55秒、拮抗前デキサメタゾン群で 131±68 秒であった。群間差は統計的に有意ではなかった(P=0.5141)。

・著者らの結果は、全身麻酔で待機手術を受ける患者では、試験管内研究とは対照的に、術後悪心嘔吐の予防のための制吐剤としてのデキサメタゾンの使用は、スガマデクスによる筋弛緩拮抗に影響しないことを示している。

[!]:試験管内研究では、デキサメタゾンはスガマデクスによるロクロニウムの拮抗に影響を及ぼすという結果が出ているが、臨床的には悪影響はないと。

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