人工呼吸下の重症患者における鎮静薬の使用率と転帰との関係

The relationship between sedative drug utilization and outcomes in critically ill patients undergoing mechanical ventilation.
J Anesth. 2016 Jun 16. [Epub ahead of print]

・本研究の目的は、日本の病院の集中治療室(ICU)で人工呼吸(MV)を受けている重症患者の、現在の鎮静剤の利用形態を明らかにし、患者の臨床転帰と、これらの利用形態との関係を解明することであった。

・Quality Indicator/Improvement Project から派生した病院の請求データの分析から、日本の病院 114 施設の ICU 入院中に人工呼吸を受け、2008 年 4 月から 2010 年 3 月に退院した重症成人患者 12395 人を同定した。この患者サンプルで鎮静剤、オピオイド、筋弛緩薬の日々の使用についての記述統計を計算し、薬剤使用と患者転帰との関係を Cox 比例ハザート分析を使用して検討した。

・分析に含まれた 12395 人の患者のうち、7300 人(58.9% )、580 人(4.7%)、671 人(5.4%)が、挿管後 2 日以上にわたって、それぞれ、鎮静剤、オピオイド、筋弛緩薬を投与されていた。鎮静剤を投与された患者群では男性の比率が高く、患者は有意に若かった(P<0.001)。プロポフォールが最も頻用されている鎮静薬で、次いで、ベンゾジアゼピン、バルビツレート、デキスメデトミジンが続いた。ベンゾジアゼピンだけを投与された患者よりもプロポフォールだけを投与された患者群の方が、死亡率は低く、人工呼吸からの離脱が早かった。筋弛緩剤は、人工呼吸継続期間の増加と関連していた。

・これは、重症患者での鎮静剤、利用形態、その転帰との関連性を明らかにした日本での大規模分析に基づく初めての研究である。最も頻用されている鎮静薬はプロポフォールであり、好ましい患者転帰と関係していた。効果的な鎮静剤使用を見出すためには、さらなる前向き調査が実施されなくてはならない。

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