認知症の有病率:冠動脈バイパス手術後 7.5 年

Prevalence of Dementia 7.5 Years after Coronary Artery Bypass Graft Surgery.
Anesthesiology. 2016 Jul;125(1):62-71. doi: 10.1097/ALN.0000000000001143.

認知症.png・冠動脈バイパス移植術(CABG)後の術後認知機能障害(POCD)は十分に記載されているが、主たる関心事は、認知の進行性低下が最終的に認知症につながるであろうということであった。認知症は、日常的機能を遂行する能力を妨げるので、神経認知テスト一式で発揮される能力低下によって純粋に定義される認知機能低下よりもはるかに大きな影響を持っている。著者らは、ベースライン認知機能障害として測定された早期認知障害は、長期的認知症のリスク増加と関連しているという仮説を立てた。

・著者らは、CABG 手術を受けた当時の年齢が 55 歳以上の患者 326 人で前向き縦断研究を行った。認知症は、「臨床的認知症評価尺度(CDRS)}や他のいくつかの評価タスクでの成績の検討についての専門家の意見によって分類した。患者はまた、神経心理学的テスト一式を使用して、3 ヶ月と 12 ヶ月、7.5 年後の時点で POCD について評価し、信頼性の高い変化指数を使用して分類した。関連性は、単変量解析を用いて評価した。

・CABG 手術 7.5 年後の認知症の有病率は 117 例中の 36 例(30.8% 、95%CI、23~40)であった。POCD は、189 人の患者のうち 62 人で検出された(32.8%; 95%CI、26~40)。評価が不完全であったために、全例とは言わないが大多数(113 人の患者)では、認知症と POCD の両方について評価した。認知症患者 32 人のうち 14 人(44%)の患者ではまた POCD を有すると分類された。既存の認知障害や末梢血管疾患は、ともに CABG 手術 7.5 年後の認知症と関連していた。3 ヶ月後(オッズ比、3.06; 95%CI、9.30~1.39)と 12 ヶ月後(オッズ比、4.74; 95%CI、1.63~13.77)の POCD は共に 7.5 年までの死亡リスク増加と関連していた。

・CABG 手術 7.5 年後の認知症の有病率は、地域住民の有病率と比較して有意に増加している。術前の認知障害や心血管疾患の存在は、高い有病率に一役を買っている可能性がある。

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