術後せん妄と術後認知機能障害との間には説得力のある関連性はない:二次分析

No convincing association between post-operative delirium and post-operative cognitive dysfunction: a secondary analysis.
Acta Anaesthesiol Scand. 2016 Aug 31. doi: 10.1111/aas.12779. [Epub ahead of print]

・術後せん妄と術後認知機能障害(POCD)は両方ともよく見られるが、それらがどれくらい密接に関連しているかは、明らかにされていない。著者らは、「手術麻酔深度と認知転帰」研究から得たデータの二次分析で、可能性のある関係を評価することを目的とした。

・著者らは 60 分以上かかる予定の非心臓手術を受ける、年齢 60 歳以上の患者を含めた。せん妄は、精神障害の診断と統計マニュアル IV 基準に基づいて、麻酔回復室(PACU)、ならびに術後 1 週間の間に評価した。認知機能は、神経心理学的試験セットで評価した。POCD の多変量解析は、素因と増悪因子を考慮して実施した。

・無作為化患者 1277 人のうち、850 人(66.6%)で、完全なデータが得られた。せん妄は、270 人の患者(850 人中の 32.9%)に見られた。著者らは、1 週間で 162 人(776 人の 20.9%)、3 ヶ月で 52 人(553 人のうち 9.4%)に POCD を検出した。多変量解析(N=808)では、せん妄は POCDに全体的な影響を及ぼさなかった(P=0.30)。PACU でせん妄を認めなかったが、7 日以内に術後せん妄を認めた患者は、3 ヶ月に POCD のリスク増加があった(OR=2.56(95%-信頼区間 1.07~6.16)、P=0.035)。有意な関連性は、他のサブ群で見られなかった。

・術後せん妄は、3 ヶ月まで POCD と独立して関連付けらるとういう明確なエビデンスはない。

[!]:術後せん妄と術後認知障害には明確な関連性は認められない。

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