リドカインは、老化ヒト皮膚線維芽細胞の増殖と生合成機能を障害する

Lidocaine Impairs Proliferative and Biosynthetic Functions of Aged Human Dermal Fibroblasts.
Anesth Analg. 2016 Sep;123(3):616-23. doi: 10.1213/ANE.0000000000001422.

・高齢者は術後の創創傷治癒合併症のリスクが高くなる。局所麻酔薬は、手術創の真皮によく浸潤されるるので、著者らは、局所麻酔薬が皮膚線維芽細胞の増殖と生合成機能に悪影響を与えるかどうかを調査しようとした。著者らはまた、創傷治癒の重要な調節因子である成長因子、インスリン様増殖因子-1(IGF-1)、トランスフォーミング増殖因子β1(TGF-β1)に及ぼす局所麻酔薬の効果を評価した。

・高齢者と若年者から得たヒト皮膚線維芽細胞(HFB)を、臨床的によくs使用される濃度で局所麻酔薬に曝露した。著者らは、リドカイン、??ブピバカイン、メピバカイン、ロピバカインが、HFB の増殖に及ぼす影響をスクリーニングした。リドカインは、HFB の増殖に最も有害であった。次に、著者らは、リドカインが、成長因子、IGF-1、TGF-β1の発現と機能に及ぼす効果を評価した。最後に、リドカインと IGF-1 か、または TGF-β1 への同時暴露して、皮膚コラーゲンの増殖と発現に及ぼすそれらの効果について、それぞれ評価した。

・リドカインとメピバカインは、高齢者の HFB の増殖を阻害した(リドカインでは、対照の 88%、95%信頼区間[CI]、80%-98%、P=0.009、メビバカインでは、対象の 90%、95%CI、81%-99%、P=0.032)が、若年 HFB では阻害しなかった。ロピバカインとブピバカインは、増殖??を阻害しなかった。メピバカインへに対するリドカインの相対的な臨床的有用性のために、著者らはリドカインに焦点を当てた。リドカインは、高齢者 HFB で増殖を減少させたが、これは IGF-1 によって抑制された。高齢者ドナーからの線維芽細胞では、リドカインは、IGF-1 とインスリン様成長因子1受容体(IGF1R)の転写を阻害し(IGF-1, log2 倍変化 -1.25 [対照の 42%, 95% CI, 19%-92%, P=.035] と IGF1R, log2 倍変化 -1.00 [対照の 50%, 95% CI, 31%-81%, P=.014])。対照的に、リドカインは、若い HFB では IGF-1 の発現や IGF1R 転写に影響しなかった。高齢と若年 HFB で、リドカイン暴露後にコラーゲン III の転写は減少した(高齢 HFB で log2 倍変化 -1.28 [対照の 41%, 95% CI, 20%-83%, P=.022] と、若年 HFB で log2 倍変化 -1.60 [対照の 33%, 95% CI, 15%-73%, P=.019])。コラーゲン I の転写は高齢 HFB では減少(log2 倍変化 -1.82 [対照の 28% 95% CI, 14%-58%, P=.006])したが、若年 HFB では減少しなかった。転写と同様に、リドカインはまた、若年と高齢 HFB のコラーゲンIII の蛋白質発現を阻害した(若年 HFB で log2 倍変化 -1.79 [対照の 29%, 95% CI, 18%-47%, P=.003] と高齢 HFB で log2 倍変化 -1.76 [対照の 30%, 95% CI, 9%-93%, P=.043])。リドカインがコラーゲン III 蛋白の発現に及ぼす効果は、若年と高齢 HFB の双方で TGF-β1 によって取り除かれた。

・著者らの結果は、リドカインは、高齢者 HFB では皮膚修復に関連するプロセスを阻害することを示している。リドカインの有害な反応は、部分的は、IGF-1 と TGF-β1 との相互作用に起因する。

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