腹腔鏡下手術患者における術後肺合併症に及ぼす術中肺保護換気の影響: 前向き無作為化対照試験

Effects of intraoperative protective lung ventilation on postoperative pulmonary complications in patients with laparoscopic surgery: prospective, randomized and controlled trial.
Surg Endosc. 2016 Oct;30(10):4598-606. doi: 10.1007/s00464-016-4797-x. Epub 2016 Feb 19.

・腹腔鏡手術に際しての気腹時には、通常、呼吸器機能が損なわれる。本無作為化対照単盲式試験は、術中の肺保護換気が腹腔鏡下肝胆道手術後の術後肺合併症に影響するかどうかを評価するために実施した。

・62 人の患者を、肺胞リクルートメント操作を伴う従来式換気(気腹終了後 30 秒間、一回換気量 10ml/kg を吸気圧 40 cmH2O で保持、R 群)か、または肺保護換気(呼気終末陽圧[PEEP] 5 cmH2O で 6mL/kg の低一回換気量 、P 群)のいずれかに無作為に割り付けた。麻酔導入と維持は、バランス麻酔で行った。無気肺、肺炎、酸素飽和度低下などの呼吸器合併症を術後に観察した。在院期間、動脈血ガス分析、最大吸気圧、血行動態変数も記録した。結果は平均±SD または患者数(%)として表した。

・術後肺合併症(P=0.023)と、酸素飽和度低下 90% 以下(P=0.016)は、R 群よりも PP 群の方が頻度が少なかった。R 群の患者 8 人と P 群の患者 3 人が無気肺を呈した。肺炎は、R 群の患者の 1 人で診断された。PAO2、AaDO2、最大吸気圧を除いて、在院期間、動脈血液ガス分析(pH、PaO2、PaCO2、PAO2)、血行動態変数に群間
差は観察されなかった。

・気腹時の肺保護換気(PEEP と低一回換気量)は、腹腔鏡下肝胆道手術後、肺胞リクルートメント操作を伴う従来型換気よりも、肺合併症の発生率が少なかった。

[!]:術中の肺保護換気は、少なくとも気腹を伴う手術では有効そうだな。

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