プロポフォールまたはセボフルラン麻酔後のオピオイド使用:無作為化試験

Opioid use after propofol or sevoflurane anesthesia: a randomized trial.
Can J Anaesth. 2016 Nov;63(11):1258-65. doi: 10.1007/s12630-016-0728-5. Epub 2016 Sep 14.

・静脈麻酔薬プロポフォールは、ガンマ - アミノ酪酸受容体作動薬である。プロポフォールは、N-メチル-D-アスパラギン酸受容体に拮抗し、末梢ニューロンへの侵害受容伝達を抑制し、後根神経節受容体細胞におけるγ-アミノ酪酸 A 受容体を活性化することにより、鎮痛を促進する。それにもかかわらず、術中プロポフォールは臨床的に意味のある術後鎮痛を引き起こすかどうかは依然として不明である。そこで、セボフルランで麻酔された患者は、プロポフォールで麻酔した場合よりも術後(手術終了から術翌朝まで)オピオイドの必要量が多いという仮説を検証した。

・治験審査委員会と EUDRACT 番号の承認(2009-011038-82)と患者の説明と同意を得て、静脈ストリッピング術を予定された 90 人の患者は、ウィーン最大の地域病院であるウィーン総合病院医科大学とドナウ川病院で、セボフルランまたはプロポフォール麻酔のいずれかに無作為に割り付けられた。疼痛は、ピリトラミドのボーラス投与と患者管理のモルヒネ塩酸塩で治療された。主要評価項目は、手術終了から術翌朝までの総オピオイド使用量とした。術後最初 4 時間と術翌朝に、割り当てを知らされない研究者が、11 点リッカート口頭応答スケールで疼痛スコアを記録した。

・硫酸モルヒネ等価物の中央値[四分位範囲]は、セボフルラン群で 9.8[4-19]mg、プロポフォール群で 10[6-20]mg であった。術後のオピオイド消費量については、セボフルランはプロポフォールよりも優れていることはなく、平均の比は 0.91 であった(95% 暫定調整済み信頼区間[CI]、0.33~2.45、P=0.74)。さらに、疼痛スコアについては群間で経時的に差が認められず、11 点スケールでの平均差は 0.20(95% 暫定調整済み CI、-0.36~0.73、P=0.31)であった。

・術中セボフルランは、術後鎮痛を軽減しなかった。今回の知見は、これまでのほとんどの報告の結果と一致している。

[!]:セボフルランもプロポフォールも短時間で覚醒する切れの良い薬剤であるので、術後鎮痛効果もほとんどないということだ。

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