気道確保困難が予測される自発呼吸患者における i-gel 気道器具挿入後ファイバガイド下挿管:前向き

Fiberoptic-guided intubation after insertion of the i-gel airway device in spontaneously breathing patients with difficult airway predicted: a prospective observational study
Journal of Clinical Anesthesia December 2016Volume 35, Pages 287?292
<ハイライト>
・覚醒患者における i-gel 挿入は「換気できない」シナリオを回避できる。
・i-gel 器具を介したファイバー挿管は、安全かつ有効な手法である。
・挿管後の i-gel 抜去はマギル鉗子を用いて安全に実施できる。
・i-gel 器具は、気道確保困難管理において基本的な役割を果たす。

<要旨>
・研究目的は、気道確保困難が予想される自発呼吸の患者で、開存気道を達成するために、予め挿入された i-gel 気道器具を介してファイバガイド下に経口気管挿管を行うことの実行可能性を評価することであった。

・気道確保困難予測因子が少なくとも 3 つあるか、気道確保困難の既往のある成人患者 85 人を対象とした、三次医療病院の手術室での前向き観察研究である。i-ge 器具は、口腔咽頭局所麻酔と鎮静下の自発呼吸で挿入した。カプノグラフィー曲線によって i-gel を通した十分な換気を確認後、全身麻酔を導入して、気管支ファイバースコープをガイドとして気管チューブを挿入した。著者らは、i-gel 挿入時間(tgel)、挿管時間(tint)、いろいろな時点でパルスオキシメータで酸素飽和度をを記録した:ベースライン(t0)、フェースマスクで吸入酸素濃度 100% による前酸素化 3 分後(t1)、i-gel 挿入後(t2)、挿管後(t3)。処置中の有害事象も記録し、患者の不快感を尋ねた。

・全患者が正常に挿管された。パルスオキシメトリ値の酸素飽和度は、(平均±SD) 96.9±1.22(t0)、99.0±0.85(t1)、96.2±2.37(t2)、96.0±2.54(t3) であった。tgel と tint は、それぞれ 38.0±7.76 秒と、36.5±5.55 秒(平均±SD)であった。重篤な有害事象は記録されず、気道損傷をきたした患者はいなかった。患者不快感の視覚的アナログスケールは、2(四分位範囲 1-3)であった。

・自発呼吸患者への i-gel 挿入は「換気できない」シナリオを回避できる。その後の i-gel を介したファイバガイド下挿管は、安全かつ有効な手法である。今回の結果を確認するには、もっと多くの研究が必要かもしれないが、著者らは、記載した方法は、気道確保困難が予想される特定の患者では、自発呼吸での気管支ファイバースコープによる古典的な経口気管挿管の適切な代替手段であると考えている。

[!]:声門上気道器具でとりあえず気道確保し、ファーバーの誘導管として利用して、ファイバー挿管する方法は、もうほぼ標準手順といってよいのではないだろうか。覚醒下ではラリマよりも i-gel の方が不快感が少ないだろうな。

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