重炭酸ナトリウムはオフポンプ冠動脈血行再建術後の急性腎障害を予防できない:無作為化二重盲式比較試験

Sodium bicarbonate does not prevent postoperative acute kidney injury after off-pump coronary revascularization: a double-blinded randomized controlled trial
Br. J. Anaesth. (2016) 117 (4): 450-457.

・急性腎障害(AKI)は、オフポンプ冠動脈血行再建術後のよくある合併症である。著者らは、重炭酸ナトリウムの周術期投与は、腎尿細管における酸素化ストレスを軽減することにより、腎障害を減少させる可能性があり、、腎危険因子を持つオフポンプ冠動脈血行再建術患者で術後 AKI を防ぐかどうかを調査した。

・以下の AKI 危険因子の少なくとも 1 つを有する患者(N=162)が登録された:(I)年齢>70 歳、(II)糖尿病、(III)慢性腎疾患、(IV)うっ血性心不全または左室駆出率<35%、(V)再手術や緊急手術。患者は、重炭酸ナトリウム(0.5 mmol/kg を麻酔導入後 1 時間で、引き続き 23 時間にわたって、0.15 mmol/kg/h で投与)か、0.9% 生食を同数に無作為化して投与した。術後 48 時間以内の急性腎障害を、急性腎臓傷害ネットワーク基準を用いて評価した。

・AKI の発生率は、重炭酸塩群と対照群で、それぞれ、21 と 26% であった(P=0.458)。逐次測定された血清クレアチニン濃度と周術期体液バランスも群間で同等であった。術後の入院期間と合併症の発生率のエンドポイントは、群間で同様であったのに対して、重炭酸塩群の方が対照群よりも有意に多くの患者で長時間人工呼吸が必要であった(>24 時間)、(20 vs 6、P=0.003)。

・周術期炭酸水素ナトリウム投与は、高リスク患者で、オフポンプ冠動脈血行再建後 AKI の発生率を減少させることはなく、むしろ長時間の人工呼吸の必要性と関係している可能性さえある。

[!]:重炭酸投与→過剰なナトリウム負荷→体液過剰→人工呼吸時間の遷延ということになるのかな?

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