小児の扁桃摘出術後の悪心嘔吐に及ぼすデキサメタゾン静注 vs 局所麻酔薬浸潤法の効果:無作為化二重盲

The effect of IV Dexamethasone versus local anesthetic infiltration technique in postoperative nausea and vomiting after tonsillectomy in children: a randomized double-blind clinical trial
International Journal of Pediatric Otorhinolaryngology Published online: October 28, 2016

デキサメタゾン7.png・局所麻酔薬浸潤とコルチコステロイド投与は、扁桃摘出術後の嘔気嘔吐、痛みを減らすのに有効性が示されている。研究の目的は、小児扁桃摘出術で術後悪心嘔吐(PONV)に及ぼす静脈内デキサメタゾン投与 vs 執刀前局所麻酔薬浸潤の効果を比較することであった。第二の目的は、術後疼痛であった。

・無作為化二重盲式臨床試験を、三次医療教育病院で実施した。2015 年 1 月から 2015 年 8 月に、年齢 4~13 歳で、扁桃摘出術を受けるべく入院となった小児が登録され、2 群に分けられた。両群は、全身麻酔を受けた。I 群は、デキサメタゾン 0.5mg/kg(最大用量16 mg) の静脈内投与と切開前プラセボ浸潤を行た。II 群は、生食と局所麻酔薬の混合物の合計 2~4mL を切開前に浸潤、等量生食の静脈内投与を受けた。

・I 群は 64 人の患者から成り、II 群は 65 人の患者が含まれた。PACU で、I 群患者の 15.6% が嘔吐をきたしたのに対して、II 群では 31.1% であった(p 値=0.032)。24 時間後、PONV 発生率は、II 群よりも I 群の方が有意に多かった(それぞれ 26.6% vs 9.2%、p=0.019)。術後 48 時間時点で、PONV は、I 群の方が有意に多かった(p 値=0.013)。術後 3、4、5 日後の発生率は、両群で同様であった。ベースライン疼痛と嚥下時痛は、6、12、24 時間後、ならびに、第 1 日目から 5 日目までずっと有意に異なっていた。開口時の疼痛は 6、12、24 時価後に、両群で有意差があった。24 時間ごと、第 2 日目から 5 日目までずっと柔らかい食べ物を食べた時の痛みに有意差があった。PACU で、I 群の患者の 20.3% がジクロフェナックを投与されたのに対して、II 群では 3.1% であった(p=0.005)。第 1 日から第 5 日まで、鎮痛剤の消費量は I 群の方が有意に多かった。

・NSAIDS とパラセタモールに加えて、局所麻酔薬浸潤はマルチモーダル鎮痛として機能し、PONV を減少させることができた。

[!]:局所浸潤麻酔はどんな手術でも非常に有効な方法だ。全症例で行われてもいいだろう。

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