硬膜下血腫後の機能的予後の予測因子:前向き研究

・過去 10 年間に米国では硬膜下血腫(SDH)の発生率は高まっているが、予後不良のリスク因子を検討した前向きのデータは限られている。

・2008 年 7 月から 2011 年 11 月まで、一連の SDH 患者を対象とした前向き観察研究を実施した。ベースラインの臨床データ、病院と手術経過、合併症、画像データを、3 ヶ月後の転帰良好な患者と不良な患者間で比較した(修正ランキンスコア[mRS]0-3 vs 4-6)。多変量ロジスティック回帰モデルを構築して、不良転帰の独立予測因子を同定した。

・SDH 患者 116 例(急性 18 例、急性/亜急性/慢性の混合 56 例、亜急性/慢性 42 例)が含まれた。 3 ヵ月後に、61 人(53%)は、転帰良好(mRS 0-3)な患者であったのに対し、55 人(47%)は重度障害または死亡(mRS 4-6)であった。手術的血腫除去を受けた患者のうち、転帰良好であったのは 54/94 人(57%) であったのに対し、手術を受けなかった患者では 7/22(32%)であった(p=0.030)。急性 SDH のみを有する患者(p=0.494)と比較して、混合または亜急性/慢性 SDH の患者は、手術によって有意に良好な 3 ヶ月 mRS(mRS 中央値 1 vs 5 手術なしの場合、p=0.002)を有していた。多変量解析では、発症前の mRS、年齢、入院持 GCS、喫煙歴、発熱が、3 ヵ月後の不良転帰の独立予測因子であった(すべてp<0.05、曲線下面積:0.90)であったのに対して、SDH 血腫除去は転帰を改善する傾向があった(調整済み OR 3.90、95%CI 0.96-18.9、p=0.057)。

・SDH 患者のほぼ 50% が 3 ヶ月で死亡または中等度の重度障害を起こしていた。高齢、発症前の健康不良、入院時の神経学的不良所見、喫煙歴、入院中の発熱は予後不良を予測したが、血腫除去は、混合性、または慢性/亜急性 SDH の患者の転帰の改善と関連していた。



【出典】
Predictors of Functional Outcome After Subdural Hematoma: A Prospective Study.
Neurocrit Care. 2017 Feb;26(1):70-79. doi: 10.1007/s12028-016-0279-1.

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