オフポンプ型冠動脈バイパス手術患者の転帰に及ぼすヘパリンの 2 用量の比較:前向き無作為化対照試験

・オフポンプ冠動脈バイパス術は、人工心肺に伴う合併症率を低下させる意図で実施されるが、結果として生じる「過凝固性」に対処する必要がある。オフポンプ冠動脈バイパス術後には、凝固亢進に起因する可能性のある冠状動脈血栓などの合併症が報告されている。多くの臨床医は、この恐怖に対抗するために、5mg/kg までの高用量ヘパリンを使用する。総じて、オフポンプ冠動脈バイパス術におけるヘパリン投与量について合意はないようである。本研究の目的は、全身ヘパリン化に 2 つの異なる用量を使用した場合の輸血必要度、心筋虚血、合併症などの転帰の差異を理解することであった。

・オフポンプ冠動脈バイパス術が予定されている待機患者が含まれた。投与中の抗血小板薬は除外基準ではなかったが、可能ならば、抗血小板薬は術前約 1 週間前に中止された。胸部硬膜外麻酔は、適格患者に補助法として実施された。コンピュータ生成無作為化チャートにより、2 または 3mg/kg の未分画ヘパリンを静脈内投与するよう患者を選択して、活性凝固時間>240 秒を目標として全身ヘパリン化を達成するようにした。術中出血量、術後出血量、心筋虚血発作、大動脈内バルーンパンピングの必要性、輸血必要度を分析した。

・62 人の患者が本研究の対象となった。人工心肺に切り替えた症例が 1 例あった。両群はベースライン時に同様の ACT を示した(138.8 vs 146.64秒、P=0.12)。3mg/kg 群は、予想通りヘパリン後に有意に高い値を示した。しかし、プロタミンによる拮抗後、ACT と追加プロタミンの必要量は、群間で同様であった。術中(685.56±241.42 ml vs 675.15±251.86 ml、P=0.82)と術後の出血量(1906.29±611.87 ml vs 1793.65±663.54 ml、p=0.49)は、群間で同様であった。虚血による心電図変化の発生率、不整脈、CPB への変更、大動脈内バルーンバンピングの必要性に差はなかった。

・OPCAB を受ける患者で、全身ヘパリン化のための 2 または 3mg/kg のヘパリンの使用は、転帰に影響を及ぼさなかった。

[!]:当院ではこんなにたくさんは使用ししていないと思うが・・・。

【出典】
Comparison of two doses of heparin on outcome in off-pump coronary artery bypass surgery patients: A prospective randomized control study.
Ann Card Anaesth. 2017 Jan-Mar;20(1):8-13. doi: 10.4103/0971-9784.197818.

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