急性腎障害は、重症患者の非心臓手術後の心筋傷害の独立危険因子である

・非心臓手術後の心筋傷害(MINS)は、死亡率および罹患率の一因となる。しかし、その発症を促進するリスク要因は依然として不明である。本研究の目的は、MINS の発生率とリスク要因を特定することであった。

・2012 年 1 月から 2013 年 1 月まで、非心臓手術後の重症患者(n=1087)の後ろ向き観察コホート研究を大規模三次大学病院で行った。病歴ならびに術中術後変数を含む臨床データを記録しる。主要評価項目は MINS の発生であった。副次評価項目には、30 日全死因死亡率と術後 30 日間の主要心臓事象(MACE)の発生率が含まれた。重症患者における MINS の危険因子を、ロジスティック回帰を用いて分析した。

・MINSは 1087 人の重症患者のうち 188人(17.3%)に発生していた。57 人の患者(5.2%)が術後急性腎障害(AKI)をきたいており、ステージ 1 が 82.5%(47/57)、ステージ 2が 12.3%(7/57)、ステージ 3 が 5.3%(3/57)であった。重症患者の MINS の独立危険因子は、緊急手術(OR 2..64、95%CI 1.64~3.35、P<.001)、長時間手術時間(OR 1.10、95%CI 1.03-1.17、P=.004)、術後 AKI(OR 2.09、95%CI 1.15-3.79、P=0.015)、術後 24 時間以内に使用した昇圧薬(OR 2.27、95%CI 1.40-3.67、P=.001)、APACHE II スコア高値(OR 1.05、95%CI 1.02-1.08、P=.002)であった。術後の全死亡率および MACE は術後 AKI と関連していなかった(死亡率に対して P=0.44、MACE に対して P=0.663)。

・重症患者における MINS の発生率は高い。術後 AKI は重症患者における MINS の独立危険因子である。非心臓手術後の全ての重症患者において、術後腎機能がルーチンに評価されることが推奨される。

[!]:術中術後の循環系の不安定から腎血流障害が腎障害をきたす。循環系と腎傷害は相互に関連している。

【出典】
Acute Kidney Injury is an Independent Risk Factor for Myocardial Injury after Noncardiac Surgery in Critical Patients
Journal of Critical Care,Published online: January 26, 2017

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