帝王切開分娩を受ける肥満患者の挿管困難予測のための頚部周囲径およびその他の気道評価試験の成績

<ハイライト>
・頚部周囲径と Mallampati テストは、挿管困難を検出するための価値は限定的であった。
・胸骨頤間距離テストの性能は許容可能であった。
・胸骨頤間距離<14.5cm は許容可能なカットオフ点であった。

<要旨>
・妊娠と肥満はそれぞれ気管挿管困難の可能性を高める。本研究では、挿管困難を予測するための頚部周囲径と他のベッドサイド試験の性能を評価し、最高の性能を有する試験の最適なカットオフポイントを同定することを目的とした。

・従来型気管挿管を使った帝王切開分娩を受ける肥満指数>30kg/m2 の患者を登録した。術前の頚部周囲径、胸骨頤間距離、修正 Mallampati テストを調べた。挿管困難は 挿管困難スケールスコア≧5 とした。

・平均肥満指数 34.1(±SD 3.8)kg/m2 の 570 人の患者が採用された。挿管困難の発生率は 3.5% であった。患者の坐位あるいは仰臥位で行い、ROC 曲線下面積を用いた頚部周囲径テストの性能は、それぞれ 0.6(95%CI 0.5~0.7)と 0.6(95%CI 0.4~0.7)であった。修正 Mallampati テストの ROC曲線下面積は 0.6(95%CI 0.5~0.7)であり、胸骨頤間距離テストでは 0.7(95%CI 0.6~0.8)であった。胸骨頤間距離<
14.5cm、坐位での頚部周囲径/胸骨頤間距離比≧2.7 は挿管困難を同定する最適カットオフ点であった。

・頚部周囲径、胸骨頤間距離、修正 Mallampati テスト、頚部周囲径/胸骨頤間距離比は、肥満妊婦の挿管困難を予測するスクリーニング試験としては限界がある。

[!]:「甲状頤間距離に対する頚部周囲径の比」は、以前に紹介したことがあるが、頚部周囲径/胸骨頤間距離比というのもありか。

【出典】
The Performance of Neck Circumference and other Airway Assessment Tests for the Prediction of Difficult Intubation in Obese Parturients Undergoing Cesarean Delivery
International Journal of Obstetric Anesthesia , Published online: February 3, 2017

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