肥満指数の増加は、分娩患者で、硬膜外麻酔の困難度、失敗率、失敗検出までの時間の増加を予測する

<ハイライト>
・著者らは、BMI と分娩時硬膜外麻酔の失敗と困難度のとの関連性を検討した。
・肥満患者は、硬膜外麻酔成功のために、複数の腰椎間レベルでの試行と、臨床医ボーラスが多く必要であった。
・経験の少ない研修生では、硬膜外麻酔の失敗と相関していたが、留置困難とは挿管しなかった。
・医師は、潜在的な問題を管理するために、肥満患者のケアに余分な時間を割り当てることを考慮する必要がある。

<要旨>
・肥満妊婦は、脊柱管麻酔から絶大な恩恵を享受すると同時に、産科麻酔科医にとっては技術的困難を課せられる可能性がある。いくつかの研究は、一般的に肥満と脊柱管鎮痛の問題に取り組んでいるが、硬膜外無痛分娩の「困難」と「失敗」について十分に記述された定義や割合を提供するものはほとんどない。これらの定義を提供しつつ、著者らは、肥満指数(BMI)の増加は、両カテゴリーの結果不良と硬膜外留置に必要な時間増加と関連すると仮定した。

・中都市教育機関病院のの陣痛分娩室での単施設後ろ向き診療録レビュー。ASA 2~4 で経腟分娩のために硬膜外鎮痛を受けた 2485 名の患者を対象とした。著者らは、12 ヶ月間にわたっての品質保証と麻酔の記録をレビューした。「失敗」とは、鎮痛が不十分かテストドーズで陽性の場合か、再留置が必要で、麻酔記録に失敗したと記載されている場合とした。「困難」は、6 回以上の穿刺針の方向転換、または麻酔記録の困難を示す記録がある場合と定義された。

・全体での硬膜外失敗と困難の割合は、それぞれ 4.3% と 3.0% であった。 BMI≧30kg/m2 の患者は、失敗と困難の両方で、それぞれ 2 倍と、ほぼ 3 倍の増加の高い可能性を有した。回帰分析によると、失敗は BMI と実施者のトレーニングが少ないことで最も良好に予測され、困難は、BMI によって最も良好に予測された。さらに、BMI の増加は、硬膜外カテーテル留置失敗の時間増加と関連していた。

・肥満は、分娩に際しての硬膜外鎮痛の技術的困難・失敗の増加と関係している。医師は、可能性のある問題を管理するために、肥満妊婦に対しては、余分な時間を割り当てることを考慮する必要がある。

[!]:肥満妊婦で硬膜外が難しいのは、弓を射るのに的が遠いほど難しいのと同じだと思うが、研究として結果を出さないとエビデンスにはならないのかな~。

【出典】
Increasing body mass index predicts increasing difficulty, failure rate, and time to discovery of failure of epidural anesthesia in laboring patients
Journal of Clinical Anesthesia, February 2017Volume 37, Pages 154?158

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック