麻酔中のクロニジンの位置づけは?無作為化比較試験の系統的レビューとメタ分析

<ハイライト>
・周術期医療において、クロニジンは多くの適応症のために推奨されている。
・この系統的レビューとメタ分析により、以下のことが確認されている。
・クロニジンは疼痛コントロールを改善し、術後の悪心嘔吐を軽減し、循環動態と交感神経の安定性を改善する
・クロニジンは腎機能や覚醒時間に悪影響を与えない。
・しかし、クロニジンは一般集団における心臓転帰に影響しない。

<要旨>
・周術期医療における多くの適応症に対して、クロニジンの投与が推奨されている。この系統的レビューとこれらのメタ分析の目的は、これらクロニジンの潜在的適応症を系統的かつ定量的に評価することである。著者らは、PubMed/Medline と Cochrane データベースに掲載されている文献を選択し、分析した(可能な場合は定量的に)。包含基準は、以下を含めた:あらゆる種類の術式に際して、周術期に全身的(経口、筋肉内、経皮、静脈内)クロニジンを投与した成人を対象としたヒト無作為化比較試験る。

・775 件の試験を特定した後、718 件を除外し、クロニジンを投与された 7408 人とプラセボを投与された 6836 人の合計 14790 人の患者が県警する 57 件の試験を分析した。最も重要な結果は、定性的および定量的分析において、クロニジンは、プラセボに比べて鎮痛剤の消費量を減少させること(159人 vs 154 人の患者:24%、95%CI[16%~32%]、p<0.001)、悪心嘔吐を減少させる(リスク比、180 vs 181 人の患者:0.35、95%CI[0.25~0.51]、p<0.001)、循環動態安定性を改善する(HR の減少:14.9bpm、95%CI[10.4~19.5]; p<0.001;MAP の減少:12.5mmHg、95%CI[7.14~17.86]、p<0.001);;気管挿管後 1分、67人 vs 68 人の患者)、術後シバリングを予防する(リスク比:140 vs 140 例:0.17、95%CI[0.10~0.29]、p<0.001)ことを示した。一方、クロニジンは、腎臓および心臓転帰に何ら影響を及ぼさず(有害事象率は、5873 vs 5533 人患者で 0.00、95%CI[-0.10~0.11];、p=0.96)、覚醒時間を延長しない。

・結論として、57 件の試験のこれらの系統的レビューとメタ分析では、一般集団の非心臓手術後に、クロニジンは、腎機能や覚醒時間に悪影響を及ぼさずに、疼痛管理を改善し、PONV を低減し、血行動態と交感神経の安定性を改善することが確認された。それにもかかわらず、研究間の高い異質性を考慮すると、これは患者サブ群または特定の術式においては異なる結果を排除するものではない。

[!]:諸外国ではクロニジンの静脈内投与が可能なようだ。プレセデックス(デクスメデトミジン)は持続投与が必要だし、何より薬価が高すぎる。クロニジン(カタプレス)は、日本では 1970 年 7 月に発売されている古い薬だ。安価な静脈内投与できる剤型があれば、周術期の医療の質をずっと改善できるだろうに・・・。

【出典】
What is the place of clonidine in anesthesia? Systematic review and meta-analyses of randomized controlled trials
Journal of Clinical Anesthesia May 2017Volume 38, Pages 140?153

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