帝王切開後疼痛に対する定時 vs 必要時経口鎮痛プロトコールの比較:無作為化比較試験

・研究の目的は、手術帝王切開後 48 時間以内の術後疼痛治療のための 2 種類の経口鎮痛薬投与の有効性、安全性、満足度を比較することであった:「必要時」 vs 「一定時間間隔」投与。

・イスラエルの大学病院での、2013 年 2 月から 12 月まで、非盲式並行群無作為化比較試験で、区域麻酔下で帝王切開を受けた 200 人の女性を対象とした。患者は、術後 48 時間、患者の要望に従ってか、あるいは既定の 6 時間間隔で、トラマドール、パラセタモール、ジクロフェナクの予め決めた併用投与を受けるように無作為に割り当てられた。患者が追加の鎮痛を要望した場合、ペルコセット(オキシコドンとパラセタモール)がレスキュー治療として投与された。疼痛強度さと満足度は、0(疼痛無し/満足度最低)から 10(最悪の疼痛/満足度最高)の視覚的アナログスケールで自己評価された。授乳、追加処方の必要度、母体と新生児の有害作用も評価した。

・「必要時」群と比較して「一定時間間隔」群は、平均疼痛スコアが低く(それぞれ、2.8±0.84 vs 4.1±0.48、P<0.0001)、満足度が高く(それぞれ 9.1±1.2 vs 8.3±1.5、P<0.0001)、授乳回数が多く(それぞれ、23.7±6.5 vs 19.2±6.2、P<0.0001)、追加処方の使用が少なかった(それぞれ、8.2±5.2 vs 11.9±6.5、P<0.0001)。薬物が投与された回数は、「一定時間間隔」群の方が、わずかに多かったが母体副作用の増加はなく軽度のものであった。新生児への悪影響は報告されなかった。

・一定時間間隔での経口鎮痛剤の投与は、母体や新生児の有害転帰を増加させることなく、患者の要望に従った薬物投与よりも優れている。

[!]:定時投与は先行鎮痛が可能なのに対して、患者の要望に従っての投与では効果発現が遅れがちになってしまい、ペインスコアの上昇と満足度の低下という結果になるのだろう。「痛いと言わせないぞ!」くらいの先行投与でこそ、患者は満足するのかもしれないな。


【出典】
Fixed time interval compared with on-demand oral analgesia protocols for post-caesarean pain: a randomised controlled trial.
BJOG. 2017 Feb 25. doi: 10.1111/1471-0528.14546. [Epub ahead of print]

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