全膝置換術を受ける高齢肥満患者の術後のせん妄に及ぼすデスフルランとプロポフォール麻酔の効果

<ハイライト>
・TKA を受けた高齢肥満患者での譫妄率は低い。
・発症初期の認知的転帰に差はなかった。
・覚醒時間は両群間で同等であった。
・このデータは、この主題に関して適切に証明能力のある研究に使用できるであろう。

<要旨>
・本研究の目的は、全膝関節形成術を受ける 100 人の高齢肥満者におけるせん妄の発生率、覚醒時間、術後早期認知能低下を調査することであった。

・手術室、術後回復室、病棟での前向き無作為化試験で、大腿神経ブロックカテーテルを併用した全身麻酔下に全膝関節置換術を受ける 100 人の肥満患者(ASA II/III)を対象とした。プロポフォールか、またはデスフルランのいずれかを用いて、患者を前向きに無作為化して麻酔を維持した。割り当てを知らされない研究者によって評価された主要評価項目は、錯乱評価法(Confusion Assessment Method: CAM)によって測定されたせん妄であった。副次評価項目は、覚醒時間と、6 種類に認知機能試験セットであった。

・説明と同意を得た 100 人の患者のうちの 4 人が研究から辞退した。残りの 96 人の患者のうち、6 人の患者は十分な CAM 検査を完了しなかった。術前の疼痛スコア、手術と麻酔の持続時間、術中のフェンタニル量は群間で差がなかった。プロポフォール群の 1 人の患者がせん妄を発症したのに対して、デスフルランではいなかった。デスフルラン群の 1 人の患者はせん妄とは特徴づけない混乱状態を発症した。術後 2 日間で、少なくとも 1 種類の認知試験結果は患者の 50% で 20% の低下を示したが、群間に差はなかった。麻酔からの覚醒時間、術後悪心嘔吐の発生率、麻酔回復室(PACU)在室時間に群間差はなかった。

・結論として、せん妄の発生率は低いが、術後 48 時間に有意な認知低下が認められた。100 人の患者というこの比較的小規模な被験者数では、術後せん妄の発生率、早期認知転帰、覚醒時間は、デスフルランとプロポフォール群間で差はなかった。


【出典】
The effect of desflurane versus propofol anesthesia on postoperative delirium in elderly obese patients undergoing total knee replacement: A randomized, controlled, double-blinded clinical trial
Journal of Clinical Anesthesia, June 2017Volume 39, Pages 17?22

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