重症疾患患者の造影剤関連急性腎障害予防のための重炭酸ナトリウム vs 塩化ナトリウム

・研究の目的は、重症患者では、等張食潜水よりも重炭酸による水分補給の方が造影剤関連急性腎障害のリスクを低下させるかどうかを検証することであった。

・3 つのフランスの ICU での多施設前向き二重盲式無作為化比較試験で、血管内に造影剤を投与された安定した腎機能を有する重症患者(n=307)を対象とした。0.9% 塩化ナトリウムか、または 1.4% 重炭酸ナトリウムが、同じ輸液プロトコールで投与された:造影剤投与前 1 時間に 3mL/kg、投与後 6 時間 1mL/kg/hr 。

・主要評価項目は、造影剤を投与されてから 72 時間後の Acute Kidney Injury Network の基準で定義された、造影剤関連急性腎障害の発生であった。

・重炭酸塩群(n=151)に無作為に割り付けられた患者は、生食群(n=156)(6.7±2.1 vs 6.2±1.8、それぞれ p<0.0001)に無作為化された患者よりも注入終了時に高い尿 pH を示した。造影剤関連急性腎障害の頻度は、生食群で 52 例(33.3%)、重炭酸塩群で 53 例(35.1%)であった(絶対リスク差、-1.8%、95%CI- 12.3%~8.9%]; p=0.81)。腎臓代替療法の必要性(5人の患者[3.2%] と 6人の患者[3.9%]、ICU の在室期間(24.7±22.9 と 23±23.8 日、p=0.52)、死亡率(25(16.0) と 24[15.9%]; p>0.99)も、それぞれ生食群と重炭酸塩群とで同様であった。

・尿中 pH を除いて、2 群間で転帰に差はなかった。安定した腎機能を有する ICU 患者では、造影剤関連急性腎障害を予防するのに等張食塩水ではなく重炭酸ナトリウムを使用する利点は、もしあるとしても僅かである。

【出典】
Sodium Bicarbonate Versus Sodium Chloride for Preventing Contrast-Associated Acute Kidney Injury in Critically Ill Patients: A Randomized Controlled Trial.
Crit Care Med. 2017 Apr;45(4):637-644. doi: 10.1097/CCM.0000000000002267.

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