術後退院促進におけるスガマデクスの役割:メタアナリシス

<ハイライト>
・スガマデクスは、全身麻酔後の患者の術後退院をネオスチグミンと比較して促進する。
・スガマデクスは、ネオスチグミンよりも手術室から麻酔回復室への転出が速いことと関連している。
・麻酔回復室から外科病棟への転棟を促進するためのスガマデクスの役割について議論が行われている。

<要旨>
スガマデクス1.png・スガマデクスは、ロクロニウム(またはベクロニウム)誘発性筋弛緩(NMB)の拮抗に導入された。その有効性と安全性は確立されているが、NMB を拮抗させるために伝統的に使用されているネオスチグミンと比較して、外科病棟への転出を促進するかどうかのデータは矛盾している。この系統的レビューとメタ分析の目的は、全身麻酔後の患者退院の状況におけるスガマデクスとネオスチグミンとを比較する研究を検討することであった。

・6 件の研究、5 18 人の患者を含む大学病院での系統的なレビューとメタ分析である。PubMed、Web of Science、Google Scholar、Cochrane Library の電子データベースを使用して、英語で書かれた無作為化比較試験を同定する包括的検索が行われた。2 人の査読者が別々に研究を選択し、術後退院に関するデータを抽出し、試験の方法論的質とエビデンスレベルを評価した。手術室(OR)から麻酔回復室(PACU)、PACU から外科病棟への術後転棟時間を測定した。本研究は、PRISMA 法を用いて行われた。

・ネオスチグミンと比較して、スガマデクスは、OR から PACU(平均差[MD]=22.14 分、95%CI(14.62~29.67)、P<0.0001、I2=0%)と、PACU から外科病棟(MD =16.95 分、95%CI(0.23~33.67)、P=0.0469、I2=98.4%)への転出 が有意に速いことと関連していた。同様に、OR から PACU への転出準備は、スガマデクスの方がネオスチグミンよりも短かった(MD=5.58 分、95%CI(3.03~8.14)、P≦0.0001、I2=0%)。しかし、患者が PACU から 外科病棟へ転棟する患者の転棟準備は、両群で同等であった(MD=-1.10 分、95%CI(-5.69~3.50)、P=0.6394、I2=25.3%)。

・本メタ分析の結果は、スガマデクスはネオスチグミンと比較して、全身麻酔後の患者の術後転出を加速することを示唆している。

[!]:スガマデクスの方が、ネオスチグミンよりも圧倒的に拮抗が速い(8 倍速と言われている)ので当然だろう。

【出典】
Role of sugammadex in accelerating postoperative discharge: A meta-analysis
Journal of Clinical Anesthesia June 2017Volume 39, Pages 38?44

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