術後悪心嘔吐に及ぼすスガマデクスとネオスチグミンの効果の比較

・本研究の目的は、筋弛緩の拮抗に使用されるスガマデクスとネオスチグミンが術後悪心嘔吐(PONV)に及ぼす効果比較することである。

・全身麻酔下で気管挿管を受ける ASA リスク I/II の患者 98 人を対象に、本試験を完了した。手術終了時に患者を無作為にスガマデクス 2mg/kg(S 群)か、または、ネオスチグミン 50μg/kg+アトロピン 0.2mg/kg(N 群)を投与する群に分けた。モニタリングと記録時間は、手術後 1 時間、1-6、6-12、12-24 時間とした。投与された制吐剤量を記録した。

・術後 1 時間では、N 群の 13 人の患者(27%)と S 群の 4 人(8%)の患者に悪心嘔吐がみられ、その差は統計的に有意であった(p=0.0016)。24 時間のモニタリング中、PONV の発生率と重症度に有意差はなかった(p> 0.05)が、PONV 治療のためのオンダンセトロンを投与された患者数は N 群の方が、S 群よりも統計的に有意に多かった(N 群で 16 人、S 群で 6 人、p<0.011)。

・筋弛緩拮抗のためのネオスチグミンとスガマデクスとを比較した今回の研究の終わりに、著者らはスガマデクスの使用は術後 1 時間の PONV 発生率が低く、24 時間モニタリングで制吐剤の使用が少ないことを見出した。

[!]:ネオスチグミンは、別名?商品名?ワゴスチグミンというくらいで、迷走神経刺激作用(副交感神経末端でのアセチルコリンの分解が阻害された結果として生じる)があるので、当然悪心嘔吐を誘発する作用を持っている。アトロピンでその作用を相殺しようとするけれども、相殺しきれないための術後 PONV の一因となる。
画像

【出典】
Comparison of the effects of sugammadex and neostigmine on postoperative nausea and vomiting.
Braz J Anesthesiol. 2017 Mar - Apr;67(2):147-152. doi: 10.1016/j.bjane.2015.08.003. Epub 2016 Mar 19

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