肝膵外科手術における術後鎮痛に及ぼすクモ膜下モルヒネ vs オピオイド静脈内投与:無作為化比較試験

・腹部手術後の鎮痛が不十分であると転帰に影響を及ぼす可能性がある。肝臓手術を受けた患者のデータは、術後凝固障害が硬膜外カテーテルの除去を遅らせる可能性があることを示唆した。従って、別の鎮痛法を評価すべきである。

・著者らは、術中クモ膜下モルヒネ[皮膚切開前の単回注射 4μg/kg(ITM 群、n=23)]と静脈内オピオイド[術中の静脈内レミフェンタニル持続注入に引き続き、手術終了時前に静脈内モルヒネ 0.15mg/kg のボーラス(IVO 群、n=26)]を比較した。テルアビブメディカルセンターで肝臓または膵臓病変の待機的開腹切除を受ける 49 人の成人患者を無作為化して 2 つの鎮痛剤プロトコールに分けた。術後両群とも患者管理鎮痛(PCA)ポンプを介して静脈内モルヒネを投与された。経過追跡はk術後 3 日目(POD)まで行われた。

・群間の人口統計および術中データに有意差はなかった。POD 3 までの様々な時点で、ITM 群と比較した場合、IVO 群の方が、主要評価項目たる疼痛スコアが有意に悪かった。副次評価項目としてレスキュー薬の必要度は、IVO 群の方が有意に多くのレスキュー・モルヒネボーラス投与が必要であった。鎮痛関連合併症と回復パラメーターは、群間で同様であった。

・本知見は、肝臓/膵臓手術前の単回 ITM 投与は、術中静脈内オピオイド投与よりも術後疼痛管理が良好である可能性を示唆している。この有益な効果は術後 3 POD 全体にわたって維持され、高い合併症率とは関連していない。また回復パラメータにも影響しなかった。 ITM は、大きな腹部手術時に静脈内モルヒネに代わる適当な代替手段を提供する。

[!]:硬膜外モルヒネの有効性は、30 年以上前から実証されており、帝王切開だけでなく、もっと広く活用してもいいんだろうな。

【出典】
Intrathecal morphine versus intravenous opioid administration to impact postoperative analgesia in hepato-pancreatic surgery: a randomized controlled trial.
J Anesth. 2017 Apr;31(2):237-245. doi: 10.1007/s00540-016-2286-y. Epub 2016 Nov 24.

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